環境教育努め林野庁長官賞 北郷森林ガイドいつつの木

林野庁長官賞を受賞した北郷森林ガイドいつつの木の会員ら

 日南市の猪八重渓谷で森林環境教育などに取り組む「北郷森林ガイドいつつの木」(永井ミツ子会長、14人)が、第33回森林レクリエーション地域美しの森づくり活動コンクール(全国森林レクリエーション協会主催)で林野庁長官賞を受賞した。同賞の受賞は県内で初めて。
 同コンクールは森林の景観保全のための整備やレクリエーション活動、清掃などを行っている団体を表彰し、今回は全国から28件の推薦があった。最高賞の農林水産大臣賞(1点)など13点が入賞し、林野庁長官賞(2点)は最高賞に次ぐ賞となる。宮崎南部森林管理署が北郷森林ガイドいつつの木を推薦した。
 同団体は2010年に設立。猪八重渓谷を中心とする「猪八重の滝風景林」をフィールドに、学校や一般市民らを対象とした森林環境教育を実施。森林セラピーやノルディックウオーキング、コケの観察会なども行い、レクリエーションの森としての魅力も高めている。環境保全のため清掃や整備活動、希少植物の保護などにも力を入れている。
 6月30日に同市の同管理署で伝達式があり、同団体から7人が出席。福嶋貢史署長が永井会長(73)に表彰状を手渡した。永井会長は「毎年、森林の清掃を続けごみが落ちていないので、訪れた人たちの意識付けにもなっている。地道な活動が評価され大変うれしく、今後の活動の励みにもなる」と話した。

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