長崎県議会（定数46）は13日の定例会最終本会議で、正副議長選を実施し、新議長に第2会派「自民」（15人）の坂本智徳議員（67）＝対馬市、5期目＝、新副議長に野党系の第3会派「改革21」（8人）の山口初實議員（73）＝諫早市、3期目＝を選出した。
坂本氏は追手門学院大中退。1999年に県議に初当選し、2014年6月に議会運営委員長、16年6月に副議長に就いた。
県議会では自民系会派が分裂しており、議長選には「自民」が坂本氏を擁立。最大会派「自民・県民会議」（17人）は今回候補を立てず、坂本氏に投票した。
自民・県民会議の代表、徳永達也議員は「県連幹事長経験者が順に議長に就任するという慣例に従った。衆院選も秋までにあるのでお互いに協力しなければならない」と述べた。
一方、副議長選は改革21が擁立した山口氏に自民などが投票。2年前の瀬川光之議長（自民）選出の際、改革21が協力したことへの返礼とみられる。これに対し、自民・県民会議は中島浩介議員（54）＝南島原市、3期目＝を擁立し、公明（3人）なども投票した。
正副議長選は無記名投票で全46人が投票した。議長選は坂本氏45票、堀江ひとみ議員（共産）1票。副議長選は山口氏24票、中島氏21票、堀江氏1票だった。
議長交代に伴い、委員会構成も変更。坂本氏が委員を務めていた農水経済委、予算決算委、観光・IR・新幹線対策特別委に、瀬川氏がそのまま所属する。
最終本会議ではこのほか、新型コロナウイルスワクチン大規模接種会場の延長経費などを盛り込んだ本年度一般会計補正予算案など12議案と意見書1件を可決して閉会した。
