金田たつえ 来年55周年…芸能生活での「おんなの三叉路」は?

金田たつえ「おんなの三叉路」ジャケット写真

【東スポ音楽館】多くの歌手にカバーされた名曲「花街の母」で知られる演歌歌手・金田たつえが4月にリリースしたシングルが「おんなの三叉路」(作詞・原文彦/作曲・三宅広一)だ。来年は歌手生活55周年という大ベテランが芸能生活の“三叉路”を語った。

――新曲はどんな作品ですか

「自分を待つ夫がありながら、別の男性の愛の言葉に心が揺らぐのを禁じえない主人公の女心をうたっています」

――歌詞に「右へ折れたら」「左曲がれば」と選択を迫られる場面が描かれてますが、芸能生活の中で大きな選択を迫られたときは

「もともと民謡歌手でしたが、その民謡歌手から演歌歌手への転向の時ですね。当時は周りのみなさんの反対もあって、すごく悩みました。やっぱり周りの人々の力添えもあっての歌手生活ですので、反対を押し切ってもいいのかと。そこが私にとって“三叉路”でした」

――その決断が「花街の母」の大ヒットにつながった

「この曲は1973年にリリースしたんですが、ヒットするまで6年間かかったんです。79年にはおかげさまで紅白歌合戦にも出させていただきましたが、この曲の思い出は良いこともつらいことも含めて、いろいろありすぎて一言では語りつくせません」

――金田さんは1年にシングルを2作リリースしていて、最近の演歌歌手には見られない形ですが、ここのこだわりは

「私がデビューした時は『花街の母』のように、1曲を数年かけて浸透させるまで、あきらめずに歌い続けるのが普通でした。いまのように1年間で2作のリリースはこの時代どうなのかとも、思いますが、私からの一方通行ではないと信じながらがんばってます」

――来年は55周年と節目の年

金田「ここしばらくは、コロナ禍もあって、55周年もなかなか計画が立てづらいところですが、早く終息するようなことがあれば、みなさんと一緒に何かできることを考えていきたいと思ってます」
――ファンの方へメッセージをお願いします

「歌はいつも人の心に宿り、人生を支えてくれる存在です。気持ちの沈む日々も多いことですが、みんなで歌い合い、語り合い、笑い合える日を楽しみに頑張りましょう」

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