超貧打・与田竜に「アルモンテを取れ」の声 今季は韓国でプレー

中日時代のアルモンテ

中日内部でソイロ・アルモンテ外野手(32)をカムバックさせた方がいいという声が出ている。

得点力不足が深刻な竜打線。14日の広島戦(マツダ)でも7回1失点と好投した先発・柳を見殺しにして0―2で敗れ、前半戦を32勝42敗12分の4位、借金10で終えた。

ここまでチーム打率2割3分8厘を含め総得点249、本塁打49はいずれもリーグワーストの体たらく。与田監督は「得点力不足はチーム全体でいろいろ考えないといけない。個々の能力にプラス、いろんな戦術を含め、何とか点を取れるような状況を作っていかないといけない」と貧打のスパイラルから抜け出せないでいる。

今季は東京五輪の開催に伴い、新戦力の獲得期限が8月31日まで延長。それだけに「タイロン・ウッズ級の一発のある強打者がいないと後半戦も厳しい。今からでもアルモンテを取った方がいい」(チーム関係者)。

昨季まで中日に3年間在籍したアルモンテは通算234試合に出場し、打率3割1分6厘、31本塁打、131打点の成績を残した。しかし、故障が多く、年俸との兼ね合いもあり、中日は昨オフ限りで契約を結ばなかった。今季から韓国・KTに移籍し、60試合で打率2割7分1厘、7本塁打、36打点の成績を残していたが、右アキレス腱を痛めて6月22日に二軍降格すると、首位争いしていたKTは別の新外国人を獲得して6月26日にアルモンテのウエーバー公示を申請し、戦力外とした。

別の関係者は「後半戦まで1か月近くもあるのでアルモンテの故障もそれまでには回復するのでは。韓国ではうまくいかなかったようだが、中日では長打のあるスイッチヒッターとして頼もしい存在だったからね。新外国人として獲得したガーバーが長打だけでなく、打率でもまったく結果が残せていない。今なら格安な年俸で獲得できるだろうし、よっぽどアルモンテに戻って来てもらった方が期待できるよ」と力説する。

こんな声がチーム内から出るほど、中日では貧打が切実な問題となっている証拠なのだろうが、ここまで打順を組み替えて試行錯誤を繰り返しても結果が出ていないだけに、アルモンテの再獲得に踏み切る秘策もありかもしれない。

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