「監禁」通報で捜査員突入、室内に誰もおらず 「半グレ」トラブルか 那覇・松山

 14日午後2時30分ごろ、沖縄県那覇市松山の雑居ビルの一室から「監禁されている」と110番通報があった。刃物を所持しているとの情報もあったことから、現場一帯は交通規制が敷かれ、県警が近隣住民に注意を呼び掛けるなど一時騒然とした。県警は午後5時ごろにビルの一室に捜査員を突入させたが、室内には誰もいなかった。

 県警によると、突入前に室内には男複数人がいたとみられ、身元や所在などが判明している。そのうち、男性1人が何らかの被害を受けたとみられるが、那覇市内で安否の確認が取れており、生命に別条はない。県警は逮捕監禁や傷害などの容疑が固まり次第、逮捕する方針。

 関係者によると、室内にいたのは九州などから来県していた20~30代の男複数人。暴力団に属さずに犯罪行為を繰り返す「半グレ」組織で、九州などの西日本を中心に違法な賭博行為を繰り返しているグループという。事案があった雑居ビルの部屋では違法賭博が行われていたとの情報もあり、半グレメンバー同士のトラブルが事件に発展した可能性があるという。

 県警は110番の通報者と被害を受けたとみられる男性から事情を聞き、事案発生時の詳しい状況を調べている。

 
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