7月15日、WRC世界ラリー選手権第7戦エストニアのシェイクダウンが行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのカッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)がトップタイムをマークした。2番手に母国凱旋のオット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)が入り、前戦2位となった勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC)が僅差の3番手につけた。
今戦からWRCは2021年シーズンの後半戦に突入。その舞台となるのは超高速グラベル(未舗装路)イベントと知られるラリー・エストニアだ。
WRCイベントとしては初開催となった2020年大会に引き続き、タルトゥを拠点に2年連続で開催されるこのラリーは、15日(木)から18日(日)の4日間で計24本のSSで争われる。その合計距離は前年から80km以上も長い合計314.16kmとなっている。
その競技を前にしたシェイクダウンは、デイ2で走行するSS2~9の設定エリア同じサービスパーク南側のエリアに用意された6.23kmのショートステージ“アビサーレ”で行われ、1本目の走行では地元戦を迎えたタナクが2分57秒6という暫定ベストタイムを記録した。
しかし、事前に降った雨によって部分的に水たまりも見られたコースで最速となったのは、高速グラベルラリーを得意とするロバンペラだった。20歳のフィンランド人は2走目で地元の英雄のタイムを上回ると、3回目の走行で2分51秒1までタイムを縮めてみせた。
これに対してタナクも自己ベストを更新するものの0.5秒及ばず。そのまま2番手でシェイクダウンを切り上げている。
そのタナクと0.1秒差の3番手には、前戦ケニアで27年ぶりの日本人WRC表彰台獲得という快挙を成し遂げた勝田が入った。得意とするイベントでの好調な走り出しとあって、今戦でも上位進出の期待が高まるところだ。
4番手はドライバーランキング2位につけ、34ポイント差で首位のオジエを追うエルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)。今戦でWRC参戦100戦目を迎えているエバンスはトップから1.1秒遅れの2分52秒2をマークした。
5番手となったセバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)は、ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)、クレイグ・ブリーン(ヒュンダイi20クーペWRC)とともに2分53秒台のタイムに。8番手以下は、テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)、ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)、ピエール・ルイ・ルーベ(ヒュンダイi20クーペWRC)というリザルトになっている。
■2021年WRC第7戦エストニア シェイクダウン結果
Pos. No. Driver Machine Gap
1 69 K.ロバンペラ トヨタ・ヤリスWRC 2’51.1
2 8 O.タナク ヒュンダイi20クーペWRC +0.5
3 18 勝田貴元 トヨタ・ヤリスWRC +0.6
4 33 E.エバンス トヨタ・ヤリスWRC +1.1
5 1 S.オジエ トヨタ・ヤリスWRC +2.0
6 11 T.ヌービル ヒュンダイi20クーペWRC +2.1
7 42 C.ブリーン ヒュンダイi20クーペWRC +2.6
8 3 T.スニネン フォード・フィエスタWRC +3.5
9 44 G.グリーンスミス フォード・フィエスタWRC +4.6
10 7 P-L.ルーベ ヒュンダイi20クーペWRC +6.0