黒い雨訴訟「方向性急ぐ」 厚労相、控訴審判決受け

広島への原爆投下直後に降った「黒い雨」を巡る訴訟で、一審に続き原告全員に被爆者健康手帳を交付するよう命じた広島高裁判決を受け、田村憲久厚生労働相は16日の記者会見で、援護対象区域拡大を視野に入れた有識者検討会に触れ「急いで方向性を示したい」と述べた。厚労省は昨年7月の一審判決に控訴した一方、検討会を立ち上げて検証を進めている。田村氏は高裁判決の対応とは別に検討会の議論を進めていく方針を示し、方向性を示す時期は「なるべく早く」とした。

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