ナイス、ヤマダと資本業務提携 ヤマダが筆頭株主に

ナイス=横浜市鶴見区

 建築資材流通大手のナイス(横浜市鶴見区)は16日、家電量販店大手のヤマダホールディングス(群馬県)と資本業務提携を結んだと発表した。ヤマダを引受先とする第三者割当増資で約37億5400万円を調達し、物流網の再構築費用やケーブルテレビ事業の設備投資に充てる。ヤマダはナイス株の18%超を保有し、筆頭株主になる。

 ナイスによると、ヤマダ傘下の住宅会社とは数十年来の取引関係にあり、昨年8月ごろに提携を打診して以降、協議を重ねてきた。両社は住生活事業での親和性が高く、それぞれの事業領域で相乗効果を発揮できると判断したという。ヤマダからの人材受け入れは予定していない。

 ナイスは今年3月、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪で横浜地裁から罰金1千万円の判決を言い渡され、控訴せずに確定した。同社は、多額の借入金が事件に至った要因の一つとして、銀行借り入れ以外の資金調達方法を模索していたという。

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