山都町の通潤酒造など国有形文化財へ 文化審答申 明治初期建築の町家

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国の文化審議会が登録有形文化財にするよう答申した通潤酒造の店舗と主屋=山都町

 国の文化審議会は16日、山都町の日本酒蔵元「通潤酒造店舗及び主屋[おもや]」など全国の220件を登録有形文化財(建造物)にするよう萩生田光一文部科学相に答申した。近く答申通り告示される。

 通潤酒造は、江戸時代の1770年に創業した造り酒屋。指定を受ける店舗と主屋は、使われているくぎの形や屋根瓦の銘などから、明治初期ごろの建築と推定される。

 旧日向往還の宿場として栄えた浜町で最大規模の町家で、土蔵造り(一部木造)2階建て、延べ床面積は327平方メートル。店舗の棟の上には、主屋の切り妻屋根が載る特徴的なデザインをしている。店舗正面に土間の開口部があり、通路として使われている。内装の欄間やふすま絵など、当時の豪商にふさわしいしつらえが残されている点なども評価された。

 熊本地震で屋根瓦や土壁が落ちる被害を受けたが、県の補助金を活用して復旧。現在も店舗と事務所、住居として使われている。

 通潤酒造の山下泰雄社長は「町のみなさんに守っていただいて残った建物。町の歴史を紹介する観光スポットの一つとなるよう、公開を検討したい」と話している。

 梅田穰山都町長は「指定は非常にうれしい。歴史や文化を生かしたまちづくりと地域活性化につながってほしい」とコメントを発表した。(鹿本成人)