【実燃費計測】トヨタ ハリアー ハイブリッド、22.7km/Lとコンパクトカー並みの低燃費を記録

およそ1年前の2020年6月17日(水)にフルモデルチェンジを実施したトヨタの新型「ハリアー」。遅ればせながら、実燃費を計測する機会を得たので報告しよう。結論からお伝えすると、市街地、郊外、高速とおよそ160キロを走破した実燃費の結果は22.3km/L! 大柄なSUVなのにコンパクトカー並みの結果には驚かされる。旧型ハリアーハイブリッドの実燃費結果との比較も交え、トヨタ 新型ハリアー ハイブリッドの実燃費についてご紹介する。

トヨタ 新型ハリアー Z “Leather Package”[HYBRID・FF] [Photo:小林 岳夫]

ハリアーハイブリッドのカタログ燃費22.3km/Lに対し、実燃費は101.9%の好成績をマークした

トヨタ 新型ハリアー Z(ハイブリッド・FF)

トヨタ 新型ハリアーが、2020年6月のデビュー以来1年間で10万台以上を販売し、相変わらずの人気ぶりとなっている。量販コンパクトカー並みの月平均8000台以上を販売※し、2021年7月現在も納車待ちが発生している状態だ。

そんなモテモテ状態の新型ハリアーの実燃費を計測することが出来たのでレポートしよう。

※自販連(一般社団法人 日本自動車販売協会連合会)調べ

1回の満タンで東京から九州・熊本間、約1200キロ以上走破出来る計算に!

「トヨタ 新型ハリアー Z」(ハイブリッド・FF) 実燃費結果

今回実燃費を計測できたのは「トヨタ 新型ハリアー Z」(ハイブリッド・FF)。3タイプあるハリアーの中で最上級のグレードだ。パワートレインはガソリン・ハイブリッド、FF・4WDと用意されているが、ハイブリッド・FFの組み合わせを選択した。

表をご覧の通り、実燃費は22.7km/Lを記録。カタログ燃費22.3km/Lに対し101.9%の好成績となった。あくまでも机上の計算だが、ガソリン満タン55リッターで1248.5km、東京・日本橋から九州・熊本まで到達できる性能ということになる。

個別の計測モードでは、市街地モードで20.9km/L(カタログ燃費に対する達成率107.2%)、郊外モードで20.9km/L(105.2%)、高速道路モードで23.1km/L(104.2%)という結果である。

先代ハリアー ハイブリッドの実燃費は18.6km/L! 新型は22%も燃費が改善されていた

2014年モデル(3代目)「トヨタ ハリアー ELEGANCE」(ハイブリッド・4WD)の実燃費計測シーンより(2014年5月)

MOTA(モータ)編集部では2014年に、先代ハリアー ハイブリッドの実燃費も計測している。こちらのデータについても紹介しておこう。

トヨタ 新旧「ハリアー」ハイブリッド 実燃費比較

先代(3代目)ハリアーも、2リッターガソリンと2.5リッターハイブリッドというラインナップだったが、ハイブリッドは4WD(E-Four)のみの設定だった。2014年5月に計測した際のレポートでは、3代目ハリアーハイブリッドの実燃費は18.6km/Lという結果を出している。FFと4WDという違いはあるにせよ、22%も燃費が改善されていることがわかる。

詳細については過去記事のレポートも併せて参照して欲しい。

新型で新たに設定されたハイブリッド+FFは都市ユーザーにとって理想的な組み合わせだ

2020年登場の4代目新型ハリアーでは、従来型にはなかったFF+ハイブリッドという組み合わせが誕生した。まさに今回計測したテスト車両が該当するが、トヨタによるとユーザーからも要望が多かった設定だという。市街地での使用が多いユーザーにとってはど真ん中の理想的な仕様となった。実際新型ハリアーでは、このハイブリッド+FFの組み合わせが一番人気となっている。

今回は計測できなかったが、機会があれば2リッターガソリンモデルのテストも実施したいところだ。新型では熱効率の高い新開発エンジンが搭載されており、燃費の改善も期待される。こちらも楽しみにしていて欲しい。

MOTA(モータ)の実燃費は実際に走って計測してます

高速道路の計測コース(約80km)

MOTAの実燃費レポートは、都内から千葉県郊外を周回する高速道路約80km、郊外路約30km、市街地約60kmの合計約170km前後を実際に走行して計測している。法定速度を基本に、周囲の流れを乱さない走行で実施するのは言うまでもない。

クルマのエアコンは基本的にオート・25度で設定。アイドリングストップ機能が作動しない等の特別な事情を除いては、燃費に有利なECOモード等は用いずノーマルモードで走行する。これらの条件のもと、車載燃費計の表示と距離計(トリップメーター)を基に燃費数値を算出した。

郊外路は信号も少なく渋滞もない区間で、ゆるやかなカーブと起伏がある(約30km), 市街地はところにより渋滞もあり、信号での停止・発進を繰り返す平均速度の低い区間(約60km)
郊外路は信号も少なく渋滞もない区間で、ゆるやかなカーブと起伏がある(約30km), 市街地はところにより渋滞もあり、信号での停止・発進を繰り返す平均速度の低い区間(約60km)

[まとめ:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:小林 岳夫・島村 栄二・茂呂 幸正・MOTA編集部]

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