【東京五輪】IOCの新たな傍若無人体質が明らかに パラリンピック軽視が世間の目を気にして一変

IOC・バッハ会長(ロイター)

〝ぼったくり男爵〟ことトーマス・バッハ会長(67)率いる国際オリンピック委員会(IOC)の新たな傍若無人体質が明らかになった。

新型コロナウイルス禍を何とも思わないで東京五輪開催ありきの考えを貫き、16日の広島訪問を強行するなどバッハ会長の評判は最悪だが、そんなトップだからさもありなんという事実が発覚した。ある大会組織委員会関係者は、声をひそめてこう暴露する。

「IOC(国際オリンピック委員会)はパラリンピックのことなんて何とも思っていないと思いますよ。パラの放映権は全然関係ありませんからね。そもそもIOCはパラと一緒にやりたくなかったようで、パラが寄り添ってくることに対して快く思っていなかったと聞きます」

しかし現在はそんな態度を感じさせていないのには裏がある。同関係者は「あるとき世界がパラを応援する風潮になると、IOCは自分たちが悪者になると感じて一気に手のひらを返したんです」と説明した。

やはり偽善は隠し切れないのか。パラ軽視の態度がにじみ出ている〝証拠〟がある。12日に東京都内で緊急事態宣言が発令されたように、国内は再び感染拡大の一途。都内では14日に新たに1149人の感染を確認し、5月13日以来の1000人超となると、15日は1308人、16日は1271人で推移。専門家からはこのペースで増加が続けば五輪後の来月11日に2400人を超えるとの試算も公表された。

東京五輪は8月8日まで17日間で実施されるが、気になるのは、その後。五輪閉幕から約2週間後の同24日にはパラリンピックが開幕を迎え、9月5日まで13日間の日程で行われる。

しかし、五輪期間中に感染者が急増した場合、パラリンピックにツケが回ってくることは必至だが、同関係者は「バッハ会長は自分たちさえできれば…と考えているかもしれませんね」。IOCにとっては東京五輪さえ完走できればそれでいいのだ。

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