亡命申請230人! 消えたウガンダ選手出場の豪総合大会

大阪・泉佐野市で合宿中のウガンダ選手団(ロイター)

大阪・泉佐野市で合宿中に失踪した東京五輪ウガンダ選手団の重量挙げ選手ジュリアス・セチトレコ(20)が大阪・泉佐野市で合宿中に行方不明になった問題で、国際スポーツ大会と選手逃亡の切っても切れない関係が浮き彫りになった。

五輪専門サイト「インサイド・ザ・ゲームズ」によると、2018年にオーストラリア・ゴールドコーストで開催されたコモンウェルス大会では、多数の選手が失踪。特に、カメルーン代表は3分の1が大会後に消えたという。他にも大会が始まる前に逃げた選手や、期間中にトイレの窓から逃走した者もいた。

大会後に亡命を申請した選手、関係者は230人に。多くがアフリカからの関係者で、217人が却下され、大会1年後には17人が不法滞在の状態だったという。ちなみに、セチトレコは同大会に参加し、56キロ級10位に入った。どこかでニュースを見聞きしていたのかもしれない。また、12年ロンドン五輪では、12人以上のアフリカ選手が行方不明になったという。

ウガンダ「デイリー・モニター」によれば、ウガンダ重量挙げ連盟のセンクング会長は、セチトレコについて「裕福な家庭出身ではなく、成功のために大きな関心をエネルギーを注いでいた」と話している。「妻と子供のために、日本で働きたい」という書置きを残し、幸せを求め消えたセチトレコ。一体どこにいるのだろうか。

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