「本当に嬉しいとしか言いようがない」試行錯誤を繰り返した加藤寛規【第4戦GT300決勝会見】

 栃木県のツインリンクもてぎで開催された2021スーパーGT第4戦。7月18日に行われた決勝レースを終え、GT300クラスで優勝を飾ったmuta Racing Lotus MCの加藤寛規と阪口良平が会見に出席してレースを振り返り、今後の展望などを語った。

加藤寛規/第1スティント担当

「本当に嬉しいとしか言いようがないです。今シーズンは新しい体制になり、タイヤとチーム、パートナーが阪口(良平)選手に変わり、いろいろなことのシンクロがうまくいかないなかでシーズンがスタートしてしまいました」

「前回のレースから2カ月ですか。その間にチームもクルマのいろいろなデータを見てくれて、僕も走らせ方やセッティングに関して『こっちのほうがいいのかな?』といろいろ考えた時間が結構ありました。それらを今週試すことができて、やはりいい方向に来て速さがちょっと出てきました」

「さらに、もてぎはこの暑さで非常にブレーキがキツいサーキットなのですが、ADVICSさんもすごい良いABSのシステムをうまく作り上げてくれました。本当にすべてがミックスして勝てたという感じです」

「阪口選手は1勝目ということで、そこに寄与できたことも嬉しいですし、チームとしても新しい体制で1勝目がとりあえず飾れたので、本当にみんなに感謝をして、本当に嬉しいというところです」

「まず1勝できたことで、応援して頂いた方や関係者のみなさんには本当に感謝して、ひとつ恩返しができたかなと思います。ただ、シーズンはまだ5戦残っていて、当然ロータスの得意・不得意もありますが、そのなかでの新しいパッケージで、昨年とはまた違う可能性を僕のなかですごい感じていて、手応えもあるので、しっかりと1戦1戦大事に戦っていきたいなと思っています」

2021スーパーGT第4戦もてぎ 加藤寛規(muta Racing Lotus MC)

阪口良平/第2スティント担当

「もてぎは結構厳しい戦いになるのかなと思っていました。理由はストップ&ゴーでちょっとストレートスピードがしんどいということを思っていたのですが、練習走行のときからそこそこ感触はありました。予選のときにブレーキのシステムと結構いろいろとやって頂いたら、ブレーキひとつでターンできるような良いイメージで走れるようになりました」

「ですが、ストレートスピードがさらに遅くなったところがあって、それで僕がQ1を担当したのですが敗退してしまいました。17番手だったのですが、レースラップはいつも『良い』とは言っているのですが、今回は『本当に良いんじゃないか』ということを思っていました」

「(決勝レースでは)加藤(寛規)さんが1台ずつ追い抜いていってくれました。タイヤを変えるか・変えないかということもすごくあったのですが、(加藤さんに)引っ張ってもらったので、あとは引っ張ってもらったのだからタイヤ無交換で、ということで無交換で走りました」

「後ろから平中(克幸/GAINER TANAX GT-R)さんと吉田(広樹/埼玉トヨペットGB GR Supra GT)さんが来ていて、みんなタイヤを交換しているということで、すごい元気でした。GT-Rのライトが急に迫ってきたのですが、僕に追いついたときくらいには、トラクションがちょっと僕たちのほうが優っている感じでした。しっかり抑えて、しっかりと加速すれば、あとはレイトブレーキができるので抜かれることはないのかなと思い、GT500のラップダウンのときだけ本当に気をつけて走りました」

「僕個人的には1勝目ということで本当に嬉しいです。もうひとりの阪口(晴南)も頑張っていますし、(牧野)任祐も本当に小さい頃から知っているので、まさかこんな風に会見場に来れるとは思っていませんでした。本当にチームのみなさんに感謝しています。ありがとうございました」

「もちろん開幕戦からチャンピオン争いができる位置で走るつもりだったのですが、なかなか噛み合わず、開幕戦もぶつけられてしまったり、うまくいかなかったのですが、スピードはそこそこあったと思うので、今回の優勝でサクセスウエイトは当然ありますが、まずはしっかりチームとドライバーが100%出し切ることが大事です。そうすれば結果は付いてくると思うので、まずノーミス、ノートラブルでこれからもいきたいと思います」

「本当は次戦の鈴鹿を狙っていたので、ちょっとどうなるかは分からないですが、嬉しい悩みとして重い状態でもロータスをしっかり飛ばして走りたいと思います」

2021スーパーGT第4戦もてぎ 阪口良平(muta Racing Lotus MC)
2021スーパーGT第4戦もてぎ レース後の記者会見に出席した優勝者たち

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