暑いのに冷えてる!? 夏こそ体を温めないといけないワケ

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植物療法士の南上夕佳さんに、女性が取り組むべき「からだづくり」について語っていただく連載。
20代で若年性更年期障害と診断された南上さんが、
病気を克服し、30代で妊娠・出産・子育てを経験するまでに行っていたこと。

第5回は本格的な夏が来る前からやっておきたい、「夏バテしないからだづくり」について。


年々暑さが厳しくなっていく、日本の夏。
屋外の暑さと冷えすぎた屋内の気温差から、体調を崩す人も多いことでしょう。
夏バテしないからだをつくるためには、早めにケアを始めることが肝心です。

まずは「飲むフィトテラピー」と「香るフィトテラピー」でからだを内側から温めていきましょう。
ヴァンルージュ(赤ブドウ葉)のハーブティーは毛細血管を拡張し、からだの隅々まで血流を良くします。また、抗酸化作用の高い成分であるポリフェノールを、赤ワインの約300倍も多く含むことから、夏の抗酸化ケアとしてもおすすめです。
暑くなってくるとハーブティーを冷やして飲む方もいると思いますが、内臓を冷やしすぎないためにもできるだけ温かいものか、常温で飲むことをおすすめします。

(イメージ:写真AC)

前回のむくみケアの回でもご紹介したバスソルトも簡単に作ることができるので、夏バテバージョンをご紹介します。
用意するものはマジョラムとローズマリーのエッセンシャルオイル(精油)、それに天然塩です。
天然塩大さじ2杯に各精油を3滴ずつ混ぜれば完成。
マジョラムには、テルピネン-4-オールという成分が含まれていて、副交感神経を優位にし、血管を拡張させていきます。ローズマリーにはα-ピネンという血行促進作用を持つ成分が含まれるので、これらは相乗効果が高い組み合わせになっています。

夏バテの代表的な症状である食欲不振や、倦怠感を感じるときはレモングラスの精油を使ってみましょう。レモンに似たさわやかな香りが活力を与えてくれ、シトラールという成分が胃の働きを良くして、消化促進に働いてくれます。
他の精油と同様にバスソルトとして使ったり、また、キャリアオイル小さじ1杯にレモングラスの精油1〜2滴を混ぜ、胃のあたりをマッサージするのが効果的です。

(イメージ:写真AC)

そして、食べるフィトテラピーで免疫を上げていきましょう。
豚肉や玄米などに含まれるビタミンB1は疲労回復で有名な栄養素ですが、同時に玉ネギや長ネギ、ニンニクを合わせて調理するとさらにおすすめです。これらに含まれるアリシンという成分を一緒に摂取するとビタミンB1の吸収が高まります。

夏の野菜「モロヘイヤ」もこの時期積極的に取り入れましょう。モロヘイヤのねばねば成分は疲労回復だけでなく、便秘解消、免疫力アップや胃粘膜の保護などうれしい効能が期待できます。わたしはモロヘイヤに同じく疲労回復効果の高いオクラを合わせたスープを作って飲んでいます。

飲む、香る、食べる、それぞれ取り入れやすい形で試してみてくださいね。

バナーイラスト/いいだあやか
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