レトロ列車や運転体験が楽しめる!福岡の「九州鉄道記念館」

「九州鉄道記念館」とは?

「九州鉄道記念館」は、福岡県北九州市の親子旅行の定番スポットです。さらに、近年は日本各地から鉄道ファンやインスタグラマーたちが訪れます。

本記事では、「九州鉄道記念館」があなたのカメラのメモリー容量をいかに消費するか、お見せしましょう!

北九州の門司港駅から徒歩約3分で行ける「九州鉄道記念館」。実は、九州で初めて鉄道路線を開設した鉄道会社「九州鉄道会社」と密接な関係があります。

「九州鉄道会社」は1888年に設立されました。当初は福岡の博多区に本社を置いていましたが、1891年に現在の門司港駅付近に本社を移転しました。

その後、九州各地へ鉄道網を広げ日本有数の大企業となりましたが、国の政策に伴い、1907年に国有化されました。

「九州鉄道会社」の旧社屋が、九州の鉄道関連の施設を展示する「九州鉄道記念館」として生まれ変わったのは、2003年のことです。

現在は、その歴史的意義が認められ、2007年に近代化産業遺産に認定され、2014年には国の有形文化財に登録されました。

続いて、エリア内の各施設やその特徴についてご紹介しましょう。

運転体験やおみやげ購入ができる本館

本館1Fには、明治時代の木造車両とホームが再現され、車掌や、駅弁の販売の様子が目に入ります。

木造の車内は見学も可能です。筆者が驚いたのは、当時の座席が畳で作られていたこと。レトロな雰囲気たっぷりです。

運転席を改造した運転シミュレーターは、人気の体験スポット。運転士になることを夢見る子どもや、かつて運転士になりたかった大人たちが、大勢訪れます(体験料は1回100円)。

「九州の鉄道大パノラマ」では、新幹線「800系つばめ」や特急「あそぼーい!」の模型を動かしてみることができます(体験料は1回100円)。

以下の時間帯には、無料の列車運行ショーを見ることができます。レールに止まっている列車の模型が、パノラマ内のレールを走るのです。

1Fにはおみやげコーナーもあります。スタッフによると、現在最も売れているのは、電車をイメージした箸や靴下、駅の名前が書かれたキーホルダーなのだとか。たしかに、小さな子どもがいる同僚や友人に贈るのにぴったりですね。

2Fには、かつて駅舎で使われていた備品のほか、昔の切符や切符切り、電話、扇風機、駅弁の弁当箱などが展示されています。

ここで印象的だったのは、昔の電車は先頭に列車名が刻まれた丸いマークが付いていたということです。

どのマークもレトロな雰囲気を醸し出していますが、これらは多くの電車ファンの夢のコレクションのひとつなのだとか。

2Fには、さまざまな電車や鉄道路線の展示コーナーも設けられています。

ここはおよそ2カ月ごとにテーマが変わりますが、筆者の取材時は、福岡の博多から大分の由布院までを走る特急「ゆふいんの森」の企画展示がされていました。

名物列車が一堂に会する!「車両展示コーナー」

車両展示コーナーには、59634号、C59 1号、EF10 35号、ED72 1号、キハ07 41号、クハ481 603号、クハネ581 8号、セラ1239号、14系寝台列車の旧型車両が展示されています。

中でも注目されるのが、世界初の寝台夜行列車「月光」クハネ581 8号です。

中にある座席は、広げると快適な3段ベッドに。

また、キハ07 41号の座席は、木に藍色のソファシートが取り付けられる形になっています。

上の棚は古風なメッシュのデザインで、つり革も木を使っています。こんなレトロな車両の中にいると、思わずシャッターを押し続けてしまうことでしょう。

電車の運転士になろう!「ミニ鉄道公園」

敷地内にある「ミニ鉄道公園」には、幅450センチメートルのレールが設置され、885系かもめ号、787系つばめ号、883系ソニック、72系ゆふいんの森号、813系近郊形電車のミニ電車で走行体験をすることができます(体験料は1回300円)。

1台の列車には最大3人までしか乗れないので注意しましょう。雨天や強風など天候不良の時は、体験は中止となります。

九州の鉄道の世界を味わってみて

特急「ゆふいんの森」「A列車で行こう」「あそぼーい!」「指宿(いぶすき)のたまて箱」、また「SL人吉」など、九州を走る名物列車は、日本の鉄道旅行ブームに火をつけた立役者です。

これらすべての列車にすぐに乗るのは難しいかもしれません。そんな場合は、まず「九州鉄道記念館」で、九州の鉄道の世界をたっぷり味わってみてはいかがでしょうか。

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