登戸地区にキッチンカーでにぎわいを プロジェクト企画

登戸駅近くの空き地に出店したキッチンカー=川崎市多摩区

 再開発が進む小田急線の登戸駅(川崎市多摩区)や向ケ丘遊園駅(同)ににぎわいを創出しようと、川崎市と小田急電鉄が「登戸・遊園 ミライノバ」プロジェクトをスタートさせた。キッチンカーなどが出店し、駅利用客の回遊性向上を図っている。

 登戸駅周辺は2025年度の完了を目指し土地区画整理事業が進む。駅周辺のテナントが医療系に偏っていることや、コロナ禍で地域住民が望む飲食店の開店が見込めないことを踏まえ、昨年秋ごろからプロジェクトを企画。空き地に飲食店のキッチンカーや「移動書店」が定期的に「出店」し、町ににぎわいをもたらすとともに、事業者側には「本出店」の足掛かりにつなげるという。

 キッチンカーの購買データは一般公開し、駅周辺へのテナント誘致につなげるほか、秋以降は区画整理事業で生まれた空き地を利用した催しを予定している。

 同社によると、登戸駅は県内で最も利用者数が多いものの大半が乗り換えで、駅周辺の店舗まで足を延ばさないケースが多いという。同社は「地域住民が喜ぶバランスの取れた街づくりにつなげたい」としている。

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