【函館記念】勝ち馬トーセンスーリヤに馬匠渡辺「サマー2000シリーズの最有力候補」

勝ったトーセンスーリヤを称える横山和騎手

【渡辺薫&柏木集保「私たちはこう見た」 函館記念】

柏木 3連単20万1770円の決着。今年も荒れる函館記念の伝統は守られましたね。

渡辺 勝ったトーセンスーリヤこそ2番人気だったが、2、3着には14番人気、12番人気の伏兵が突っ込んできたからな。

柏木 レース全体のペースは前後5ハロン58秒5―60秒2の前傾ラップ。しかし前の2頭から離れた3番手トーセンスーリヤの位置取りは推定前5ハロン59秒3前後でしたから、この馬にとってはちょうど良かったかもしれませんね。

渡辺 早めに動いて2着に3馬身差は“完勝”といっていい着差。1分58秒7の走破時計も優秀だったと思う。6歳馬ながら今まさに充実している感じだ。このデキを保てればサマー2000シリーズの最有力候補と言えるんじゃないか。

柏木 鞍上の横山和生騎手の今年の成長もすごいですね。弟の武史騎手もそうですが、いつかお父さんに近づける気がします。

渡辺 2着には14番人気のアイスバブル。荒れるハンデ重賞らしい大駆けだったが、今回は前傾ラップの展開の手助けが大きかったかな。

柏木 水口騎手のガッツあふれる騎乗も良かったですよね。中団のインから直線は最もいい場所に突っ込みました。

渡辺 バイオスパークは昨年に続く3着。去年の秋にはGⅢ福島記念を勝っているように、ローカルの平坦な重賞ならこれくらい走れる。とはいえ57キロを背負って(2着と)タイム差なしの3着なら褒められていい。

柏木 渡辺さんの◎ディアマンミノルは最速タイの上がりで小差4着。大外を回るコースロスが響きましたかね。

渡辺 確かにそれはあるけどハンデは54キロだったからな。よく頑張ったとは思うよ。1番人気に推されたカフェファラオはどう見た? 今回は初芝、距離、斤量などいろいろと課題があって、結果は9着に終わったが…。

柏木 一応は流れに乗れていましたし、芝はこなしたと思います。しかし、いきなりの58・5キロは楽じゃなかったでしょう。

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