F1第10戦イギリスGP決勝トップ10ドライバーコメント(2)

 2021年F1第10戦イギリスGPの決勝レースで優勝〜5位のドライバーが日曜日を振り返った。優勝〜5位のドライバーはルイス・ハミルトン(メルセデス)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、バルテリ・ボッタス(メルセデス)、ランド・ノリス(マクラーレン)、ダニエル・リカルド(マクラーレン)だ。

■マクラーレンF1チーム
ダニエル・リカルド 決勝=5位

2021年F1第10戦イギリスGP ダニエル・リカルド(マクラーレン)

 チームとしてはいい一日だった。2台が揃ってトップ5に入ったのだから。僕個人としてはトップ5は(今年)初めてで、そこにも明るい兆しが見える。いい一日だったことは間違いないよ。

 ペースの面では苦戦し、レース中にはもうこれ以上は無理と感じることもあった。僕自身にまだ改善できる部分、そしてクルマを僕の好みに合わせていける部分があると思う。まあ、それでも何とかカルロス(・サインツJr.)を抑えきることができて良かったよ。向こうの方がペースはずっと速かった。彼はすごい勢いで追いついてきたけど、それでもこっちがミスさえしなければ、逃げ切れるチャンスが少しはあるかもしれないと思った。その意味では、5位でフィニッシュできて超ハッピーだ。

 今日はグランドスタンドにこんなに多くのファンが来てくれて、本当にうれしかった。ドライバーとして、彼らの声援が聞こえることには、とても大きな意味がある。スタンドにはマクラーレンのキャップもたくさん見えて、最高の眺めだった。彼らの愛がはっきりと伝わってきたよ。

■マクラーレンF1チーム
ランド・ノリス 決勝=4位

2021年F1第10戦イギリスGP ランド・ノリス(マクラーレン)

 ちょっと悔しい部分もありつつ、ポジティブなところもたくさんあって、この成績には満足している。3位を争うチャンスがあれば良かったんだけどね。あのピットストップでそれは不可能になったけど、いずれにしても最終的な結果は変わらなかったと思う。

 チーム全体がいい仕事をしたよ。この週末、素晴らしいクルマを与えてくれたことに感謝したい。チームとして4位と5位は文句なしの成績だ。あと1レースで夏休みを迎えられる。もうひと頑張りして、次はもっといいレースができるように努めたい。

 グランドスタンドに大勢のファンが来てくれて、とてもうれしかった。本当に最高の気分になれたし、インラップで彼らが手を振って称えてくれるのが見えたのもクールだった。こうして彼らが来てくれたおかげで、一層楽しく特別な週末になった。また近いうちにみんなに会いたいね。

■メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
バルテリ・ボッタス 決勝=3位

2021年F1第10戦イギリスGP バルテリ・ボッタス(メルセデス)が3位

3番グリッド/ミディアムタイヤでスタート、赤旗中に他のミディアムタイヤに交換、22周目にハードに交換

 今日の一番の問題は、スタートでポジションをひとつ落としたことだ。昨日も同じことが起きたから、調べる必要のある問題だと思う。

 ランドのピットストップに時間がかかったので、僕らとしては動くしかなかった。すぐにピットインする必要があったんだ。それによって、セカンドスティントが長くなってしまったが、選択肢は他になかった。予想どおりレース終盤はタイヤにひどいブリスターができて、とても苦労した。

 今年のタイトルのために、チームメンバー全員が必死に戦っている。素晴らしいことだよ。今日は驚くようなことがいくつかあった。フェラーリはすごく強かったし、マクラーレンはミディアムタイヤで速かった。今日のレースは素晴らしかったよね。ファンに喜んでもらえたんじゃないかな。

 今週末に向けてマシンを改善したけれど、まだまだやるべきことが多いのは確かだね。

■スクーデリア・フェラーリ
シャルル・ルクレール 決勝=2位

2021年F1第10戦イギリスGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)が2位獲得

 あと数周というところで勝利を失ってがっかりしている。でもこの状況からポジティブな点を見つけ出そう。

 チャレンジングなレースだった。ファーストスティントでは、エンジンカットに悩まされ、それに対処するためにステアリングホイールの設定を変更する必要があった。その後は、問題をコントロールできたと思う。

 後方を引き離していくことができ、レースのほとんどの周回をリードした。でも、ハードタイヤではルイス(・ハミルトン)の方が強かった。どんどん近づいてきて、彼の速さを感じた。僕にやれることはあまりなかった。

 いい点に目を向けると、僕たちはミディアムタイヤでは他の誰よりも速かった。予想外のことでうれしいね。ハードタイヤではアドバンテージは少し減ったが、それでもなかなかいいペースだったと思う。

 自分たちが頑張ってきたことを誇りに思う。チームの素晴らしい仕事ぶりは、この表彰台にふさわしいものだ。優勝にもふさわしいと思うし、チャンスが訪れたら実現できるように、これからも努力し続けよう。

■メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
ルイス・ハミルトン 決勝=優勝

2021年F1第10戦イギリスGP 決勝後のルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタス(メルセデス)

 この1週間、全力を尽くし、ファクトリーで作業にあたり、チームとともにこのマシンのパフォーマンスを引き出すために努力した。ライバルからの遅れを取り戻さなければならない状況のなかで作業に取り組み続けた皆を、心から誇りに思う。

 今日もいつもどおり、レースへのアプローチの仕方、特にマックスとのバトルについて、慎重に動くよう心がけた。彼はとてもアグレッシブだった。でも僕はあの時、彼に完全に並んでいた。そして彼は僕にスペースを与えなかったんだ。

 ペナルティに納得するかどうかは別にして、それを冷静に受け止めて、レースに取り組み続けた。

 その時、こう思っていた。「観客の皆は国歌やイギリス国旗とともに週末を楽しんでいる。僕はその邪魔は絶対にしないぞ」とね。

 バルテリの素晴らしいチームワークとチームの努力なしにはこの結果は達成できなかった。本当に感謝しているし、チームやファンのためにこの結果を出すことができて幸せだ。

(会見で語り)もちろん、僕が望んでいるレースの勝ち方ではないし、レースのやり方でもない。だけどこういうことは時には起こる。

(レースが終わってから)マックスが病院に行ったと聞いて、心配している。誰かにけがをさせたいと思っている人間なんていない。元気だと確認するために後で連絡を取るつもりだ。

(Sky F1に語り)僕としては、彼はあれほどアグレッシブになる必要はなかったと考えている。

 僕はペナルティを受けたけれど、こういう場合、どちらかひとりだけの責任ということはあり得ないと思う。常に、ふたりの間のバランスの問題なんだ。

 最後まで彼とホイール・トゥ・ホイールのバトルができればよかったと思うよ。彼とレースをするのは楽しいからね。これからのレースも楽しみにしている。でも、僕は誰かから引き下がるようなことは絶対しない。アグレッシブさを抑えるよう強いられるようなことも、もちろんない。

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