聖火リレーで芝生が変色、完全復旧に1600万円 府が大半をまかなう

聖火リレーの周回コースに沿って変色したピッチの芝生(6月1日、亀岡市・サンガスタジアム京セラ)

 5月にサンガスタジアム京セラ(京都府立京都スタジアム、京都府亀岡市)で催された東京五輪の聖火リレーに伴い、ピッチの芝生が変色した問題で、府は19日、完全復旧に向け芝生の張り替え作業を始めた。費用は約1600万円で、府が大半をまかなうが、共催の大会組織委員会にも一部負担を求めている。

 スタジアム内での聖火リレーは、緊急事態宣言発令を受け、府内16市町の公道を巡る計画の代替措置として実施。5月25、26の両日、ピッチ上に設けられた200メートルの周回コースをランナー約180人や中継車などが走行。芝生が傷まないよう保護材を敷いたものの、コースに沿って黄色く変色した。

 今回張り替えるのは約1400平方メートルで、スタジアム内の芝生全体の2割に当たる。作業はおおむね1週間で終えるという。

 府によると、専門家の調査では、聖火リレー時の車両走行の負荷に加え、開催日前日の降雨やその後の好天に伴う高温多湿といった自然条件が芝生に強いストレスを与えたことが原因と指摘されたという。

 今後について、府スポーツ振興課は「(イベント主催者向けに)保護材の置き方などを示したマニュアルを作成するなど、対策を講じる」としている。

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