【新型コロナ】厚労省、「抗体カクテル療法」を特例承認 初の軽症者向け

 厚生労働省は19日、新型コロナウイルス感染症治療薬として中外製薬が申請していた抗体カクテル療法薬を特例承認した。治療薬としては国内4つめで、軽症者向けでは初めてとなる。政府は契約に基づき今年分について確保しているが、まずは入院患者への投与を前提とする方針だ。

治験では「入院・死亡リスク70%減少」

 今回特例承認を受けた治療薬は、回復患者から得た2種類のウイルス中和抗体「カシリビマブ」「イムデビマブ」を組み合わせたもので、アメリカでは昨秋すでに緊急使用許可を受けているもの。当時の治験では「入院・死亡リスク70%減少」の結果が得られたとされている。

 日本では「高齢者」「肥満」「基礎疾患あり」といった重症化リスク因子を持った軽症者、中等症の患者が対象となる。政府は今年分について薬事承認後に調達する契約を同社と結んでいるが、供給量に限りがあるため当面は入院患者に対する投与のみとなるという。

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