女人禁制の宗教儀式、女性参加で騒動に 「ペトルーニャに祝福 を」7月24日上映

▲© Pyramide International

 北欧・北マケドニアの小さな町を舞台に、女人禁制の伝統儀式に参加してしまったある女性が巻き込まれた実際の騒動を基に制作された映画「ペトルーニャに祝福を」(2019年、北マケドニア・フランス・ベルギー・クロアチア・スロヴェニア合作)が、7月24日(土)に山口県教育会館(山口市大手町2)で県内初上映される。日本国内では、今年5月22日から7月2日まで岩波ホール(東京)で上映された新作だ。    

 本作品は、第69回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門でエキュメニカル審査員賞とギルド賞をダブル受賞した。上映会の主催は、西京シネクラブで、時間は、午前10時半、午後1時半、7時からの3回だ。    

 32歳のペトルーニャは、美人でもなく、体形は太めで恋人もいない。学歴は大卒だが、仕事はウェートレスのアルバイトだけだった。ある日、仕事の採用面接を受けたところ、面接官からセクハラを受けた挙げ句、不採用に。さえない表情の帰り道、地元の教会の伝統儀式「十字架投げ」に出くわす。それは、司祭が川に投げ入れた十字架を男たちが追いかけ、手に入れた者には幸せが訪れると伝わる伝統的な祭りだった。ペトルーニャは思わず川に飛び込み、その“幸せの十字架”を手にする。しかし、参加者は男性に限られている祭り。「女が取るのは禁止だ!」と猛反発を受け、さらには教会や警察を巻き込んでの大騒動に発展していく――。    

 監督は北マケドニア出身の女性テオナ・ストゥルガル・ミテフスカ。ニューヨーク大学で映画を学び、新作を発表するたびに数々の国際映画祭で注目を集めている。    

 また、4時からは、6月にも同クラブが上映した「はりぼて」(2020年、日本)が再上映される。これは、富山県の小さなテレビ局の追及で、市議14人がドミノ辞職したドキュメンタリー映画だ。     

 当日券(一般)は、「ペトルーニャに祝福を」が1800円、「はりぼて」が1500円。両作品とも19歳から25歳まで1000円、18歳以下800円。前売り券(一般のみ販売)は、同館、山口市民会館、YCAMなどで購入でき、「ペトルーニャに祝福を」が1500円、「はりぼて」が1300円。    

 電話予約・問い合わせは、主催の西京シネクラブ(TEL083-928-2688)へ。

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