「伊豆湘南道路」実現に向けて本腰 神奈川県西部の3市町が官民協議会立ち上げ

伊豆湘南道路の実現に向け小田原市や真鶴、湯河原町などで設立した地元協議会=小田原市役所

 災害時に度々交通網が寸断される神奈川県西部から静岡県伊豆地域を新たに結ぶ「伊豆湘南道路」を実現しようと、小田原市と真鶴町、湯河原町は19日、官民による地元協議会を立ち上げた。

 静岡県熱海市の土石流では県境をつなぐ国道135号が長期間封鎖され、新道路建設を求める声は強まる。県境をまたぎ東西の観光地が結ばれることで、関係者は「地域防災だけでなく、観光や物流など地域活性化につながる」と訴える。

 伊豆湘南道路は小田原を起点に真鶴、湯河原町を経て静岡県の熱海市、函南町まで20キロ以上を結ぶ構想。函南町からは伊豆縦貫自動車道に接続することで広域の交通アクセスが向上する。

 この日、1市2町で西湘バイパス延伸を目的に1981年に結成された「小田原真鶴道路建設促進協議会」の総会が開かれ、名称を「伊豆湘南道路神奈川県西湘地区建設促進協議会」と改めて“衣替え”。さらに小田原箱根商工会議所や湯河原町商工会など1市2町の経済団体なども新たに役員として迎え、官民を加えて再出発となった。

 今後は地域一体となり、国や県へ働き掛けていくという。

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