【マスクの蒸れ対策】肌トラブルや熱中症などの問題と7つの蒸れ対策

マスクの蒸れが引き起こす問題とは?

(1)不快感

まだまだ手放せそうにないマスク。気温が上がるにつれて、長時間着用することでさまざまな問題が引き起こされるようになります。もっとも身近な困りごとといえば不快感ではないでしょうか。息と汗の湿気でマスクの内側が蒸れ、気づけば肌がべたべたに。湿気でマスクの目が詰まると呼吸もしづらく、酸素不足で頭までボーッとしてしきます。蒸れ対策をしないと夏の間じゅう同じ状態が続くのだと思うと、気が滅入ってしまいますね。

(2)肌のゆらぎ

マスクの蒸れはお化粧崩れや、肌のゆらぎを引き起こします。マスクの摩擦で赤くなったり、かゆくなったり、マスクが要らなかった頃は思いもしなかった不調ばかり。ちなみに蒸れていると、マスクで覆われた部分が保湿されているような気分になりがちですが、あながちそうとも言えません。マスクを外したところに風やエアコンの冷気があたると、肌はかえって乾燥してしまいます。

(3)熱中症

夏のマスクで特に警戒しなければならないのが熱中症です。私たちの体は暑くなると汗をかき、汗が蒸発するときに気化熱として体温を逃がすことで、暑さを軽減する仕組みになっています。しかし肌の上にマスクがかぶさっていると汗は蒸発できません。そのため、熱が体にこもっていつもより体温が上がりやすくなるのです。さらに、蒸れを感じていると、脱水状態の危険信号である喉の渇きも感じ取りにくくなります。マスクをつけている間は、こまめに水分を摂りたいものです。

熱中症と深い関係にあるのは、体の内部の体温、「深部体温」と言われています。マスクを着用したからといって深部体温に大きな影響があるわけではありませんが、あまりにも暑い環境や運動、長時間の着用などの要素が悪影響をおよぼすかもしれません。

マスクにまつわる蒸れ対策5つ

(1)周囲に人がいないところではこまめに外す

外を歩いていると、ジョギング中の人や自転車で走る人、ひとりで歩いている人など、様々な人がマスクをしていませんか? 補償や対策が決して十分とは言えない中、日本では人々がマスクの着用や手の消毒、咳エチケットを徹底して感染予防に努めてきました。これは厚生労働省が推奨する「新しい生活様式」に則ってのことですが、実は同時に「人と十分な距離をとれる時はマスクをこまめに外す」ことも推奨されています。ひと気のないところを移動している時にまで、暑い思いを我慢してマスクをつけ続ける必要はないといえるでしょう。いつでも取り外しできるようにし、状況に応じてなるべく蒸れを逃がすようにするのがおすすめです。

(2)マスクの内側に空間をつくる

マスクと肌があまりにも密着していると、汗で濡れて不快感や暑さが悪化してしまいます。もちろん密着しているのは悪いことではなく、ある程度ぴったりとしていなくては、呼気や飛沫がマスクの隙間から漏れてしまいます。とは言え小さすぎるマスクは不快感のもと。使っているマスクのサイズが適性かどうかを今一度確認しましょう。立体構造のマスクに切り替えたり、いわゆる「マスクの骨」と言われるアイテムをプラスして空間を作るのも良いでしょう。

(3)マスクの素材選びを工夫する

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夏の間は通気性の良いマスクを使うのもひとつの手です。デニムや麻、冷感素材でつくった布マスクは簡単に手に入れることができます。柄や色も幅広いので、ファッションアイテムとして使いやすいのもポイント。
ただし、感染対策として布マスクが不織布マスクに劣る点は注意が必要です。マスクは一般的に不織布のものが効果が高く、布マスク、ウレタンマスクの順に効果が下がることは以前から指摘されています。「人と接触する心配は少ないけれど、マスクをつけずにいると他人の目が気になる」というような場合に割り切って使うのが得策かもしれません。

(4)冷感スプレー

上でも触れた冷感素材のマスクのほか、最近はマスクそのものにミントの香りをつけた商品も見られるようになりました。ミントに含まれるメントールが、スーッとひんやりした感覚を肌やのど・鼻にもたらしてくれます。より簡単な対策は、マスクの外側にハッカ油スプレーをひと吹きすることです。精油が肌に直接触れると良くないので、あくまで外側に、がポイント。ミントは実際に体温を下げてくれるものではありませんが、蒸れによる不快感を軽減してくれます。リラックス効果や集中力をアップする効果もあるので、職場などでもおすすめです。

(5)ガーゼを挟む

「急がば回れ」ということわざがぴったりなのがこちらの対策法です。マスクと肌の間にガーゼを挟んで汗を吸い取り、こまめに取り替えて快適さを保ちます。マスクを1日に何枚も使い捨てるのはもったいないので、その点をガーゼに代用させられるというメリットがあります。しかし気候によってはガーゼでさらに蒸れやすくなることもあるので、様子を見ながら試してみてください。

マスク以外の蒸れ対策2つ

(1)上手に暑さを避けよう

マスク以外の服装や持ち物を調整して、体温を上げない工夫をするのも大切です。マスクを着用している間はいつも以上に涼しい服装やクールビズを心がけ、手や足から体温を逃しましょう。1日のうち気温がもっとも高くなるのは、昼過ぎから14時にかけてといわれています。このピークタイムはなるべく外出を控え、涼しい室内で過ごすことも必要です。また帽子や日傘を忘れないようにしましょう。

(2)保冷剤を活用

小さな保冷剤を冷やしておき、外出時にタオルにくるんで持ち歩けば結露で持ち物が濡れることもなく、しばらく冷たさが持続します。マスクをしていると特に蒸れで熱くなりがちな頬や額を冷やしましょう。

まとめ

重要なポイントは、感染のリスクと熱中症のリスクを比較して、状況に応じた最善の対策をすることです。周囲に人がいないなら積極的にマスクの蒸れを逃がすか軽減させ、熱中症から身を守りましょう。どうしても人と接触する環境にいるのなら、蒸れを押さえつつなるべく短い時間でその場を離れるべきです。不便な毎日はなかなか終わりが見えませんが、コツを押さえて上手にマスクの蒸れ対策を続けてくださいね。

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