勝村政信主演「ドクターY」が今年も放送! 内田有紀&遠藤憲一も特別出演

テレビ朝日系で10月クールにスタートする米倉涼子主演の連続ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」(木曜午後9:00、開始日未定)に先駆け、勝村政信が主役を務めるスピンオフドラマ「ドクターY~外科医・加地秀樹~」(日時未定)を2時間スペシャルで放送することが分かった。

「ドクターX」シリーズで勝村が演じる人気キャラクター・加地秀樹(勝村)は「腹腔鏡の魔術師」とあがめられるほど腕はいいが、群れを好み、金を愛し、腹腔鏡のスキルと要領のよさだけを武器に突き進む外科医。「ドクターY」は2016年に誕生して以来、毎年着実にシリーズを重ね、19年の第4弾からは地上波のプライム帯で放送される2時間スペシャルドラマへと進化し、今年で6年目を迎える毎年恒例の人気シリーズとなっている。

勝村は「毎年、夏に撮影している『ドクターY』は、自分の中ではもう“夏の風物詩”。今年も『ドクターY』をやらせていただくことが決まり、本当にうれしかったです。シリーズ開始当初は配信用ドラマとして作られた作品だったこともあり、野原で暮らすように楽しく自由に撮影していましたが、いつしか地上波で2時間ドラマとして放送されるようになり、少しずつおうちが建ってきたような感覚を覚えています。もともと非常に足腰が弱い『ドクターY』ですが(笑)、今回は作品の土台もよりしっかりと作っていただきました。その土台を軸に、『真面目になりすぎず、いかに壊すか』という使命の下、ほかの2時間ドラマとはまた違う『ドクターY』らしさを模索しながら、自由に撮影させていただいてます」と喜びを語る。

毎回、自由自在にジャンルの垣根を越えながら、バラエティーに富んだ悲喜こもごものドラマを紡いできた加地だが、なんと最新作となる第6弾では、加地に“老いのビッグウェーブ”が容赦なく到来。スーパードクター・加地が、まさかの手術ミス、そして失恋でどん底のロケットスタートを切ってしまう。

この点に関しては「『ドクターX』のキャラクターたちにはずいぶん前から老いの波が押し寄せていますが(笑)、どんな仕事場でも年齢を重ねてくると第一線から外れ、次世代を見守る立場になっていくじゃないですか。でも、お金のことしか考えず、地位や名誉には興味がなかった加地先生は、その立場をあえて選んでこなかった…。そのしっぺ返しがついに来てしまうんです(笑)。しかも、自分の老化に気付いてなかったという! 実際、(米倉が演じる大門)未知子さんがあまりにもすごすぎてかすみがちだった加地先生たちも、本来はスーパードクター。今回は、もともとの実力と年齢の乖離(かいり)が見られ始めるのですが、だからこそ大人の共感を呼ぶ“いい話”なんじゃないかなって思います。無理をせずに老いと肩を組み、どう一緒に歩いていくか――。そこが僕ら自身も含め、ご覧になる方々にも響く要素なんじゃないかなって思います」と新作の大きな見どころとして、捉えている。

また、本シリーズのもう一つのお楽しみといえば、「ドクターX」主要キャラクター陣の豪華特別出演だ。今回は昨年の第5弾に続き、2度目の出演となる内田有紀、そして第3弾(18年)と第4弾(19年)にも登場した遠藤憲一がそろって登場する。

内田が演じるクールなフリーランス麻酔科医・城之内博美は登場早々、すっかり弱気になってしまった加地をビシッとカッコよく叱咤(しった)激励。一方、遠藤が演じる海老名敬は、どういうわけか海老名史上初のジャージ姿で、ホームレスのための炊き出しに並んでいて…!? 果たして博美と海老名はそれぞれ現在、どんな状況に身を置き、老いにさいなまれる加地とどう絡んでいくのか? さりげなく仕込まれた「ドクターX」最新シリーズにもつながる展開ともども注目だ。

内田と遠藤について、勝村は「有紀ちゃんも遠藤さんも本当に頼りになります。そういえば今回の撮影で、遠藤さんは『シリーズが始まって以来、初めて聴診器を使った』と言ってました(笑)。『垂れた聴診器をどうしたらいい? 耳からどうやって外したらいい?』と聞かれたので、つい『知らねぇよ!』と答えましたが…(笑)。そんな中でも、今回頑張ってくださって、ありがたかったです」と感謝しつつ、「『ドクターY』は基本、『ドクターX』の箸休めとなっております。一回箸を休めた後、もっともっとおいしい高級料理を食べられますから!(笑)。軽~い気持ちでたくさんの方にご覧いただきたいです」とアピールしている。

一方、内田は「久しぶりに勝村さんや遠藤さんとお会いしたのですが、お二人とも『ドクターX』とはまた違って、初日からすごくテンションが高めだったんです。『あれ? こんなにテンション高かったっけ?(笑)』と思いながらも、私もちょっとエンジンをかけないと…と奮い立ちました。とはいえ、城之内先生が『ドクターY』だからといってタガを外すと、ちょっと違うことになるので、いつでも『ドクターX』に戻れるようバランスを保ちながら、私自身としてはお二人に追いつけるよう頑張りました(笑)。と同時に、初日に撮影したのは『ドクターY』らしいコミカルな部分とシリアスな部分、ハートフルな部分があるシーンだったので、ますます今回の作品が楽しみになりました」と期待を寄せる。

加えて、今作の見どころについて「今回の城之内先生は、老化を目の当たりにして後ろ向きになっている加地先生に活を入れに来た感じなので、そういう意味でも面白かったです。未知子がちょっと乗り移ったように感じるセリフもあるので、2人分の強い女性パワーを出せるように演じようと考え、気合を入れて臨みました!」と明かし、「加地先生は普段、お金になびいてしまったり、長いものに巻かれてしまったり…。ちょっと人として道徳心がどうなのかなって思うような先生(笑)。だけど、“医者としての本能”というのかな。いざ人が困っていると、ちゃんと向き合える器のある先生なんですよね。その本能が今回、序盤では眠ってしまっているのですが、実は“すごくいい人”! そこが加地先生の魅力だと思いますし、今回の『ドクターY』でもよく描かれているんじゃないかなって思います」と、加地のキャラクターの素晴らしさを表現した。

遠藤は「今回の『ドクターY』では、以前より海老名のいろいろな面を描いてくれてるので、うれしかったです。といっても、海老名が見せる顔は『ドクターX』と一緒なんですけど(笑)。ただ、今回は髪もボサボサで、ジャージ姿なんですよ。今まではスーツ姿しか見せてなかったので、そこは新鮮なんじゃないかな」とコメント。

また、『ドクターY』ならではの撮影での楽しみについて「実はこれ、本人には言ってないんですけど…勝村くんはいつも『ドクターY』で新しい顔を見せてくれるんですよ。普段はギャグばかりやってる人ですけど、『ドクターY』の現場ではくだけながらも、『いいものを撮るぞ! 最終責任は自分が拾うぞ』という責任感がポヨンポヨンと漂ってくるんですよね。そんな勝村くんが演じる加地先生も、『ドクターX』では能力を少し抑えてるけど、『ドクターY』になると持ち前の力をポッと発揮する! そういう2種類の顔を見られるのが面白いし、楽しいですね」と解説。

共演の内田に関しても「有紀ちゃんはあれだけの美貌の持ち主なのに、それを前面に出さず、人懐っこい人なんですよ。実際の年齢差はありますけど、同級生と久々に会ったような感覚になる人ですね」とうれしそうで、「何せ、俺にとって『ドクターX』シリーズは一番長くやっている作品。海老名という役はもちろん、作品と現場のテイストが好きなんでしょうね。だから、今後もシリーズが続く限り、海老名を演じ続けたい! 海老名が主役のスピンオフはプレッシャーがスゴそうだから、あんまりやりたくないけど(笑)」と笑顔を見せた。

最後に「今回は、勝村くんも面白さと緊張感、ゆるい部分の加減を気に入ってましたし、また新たな『ドクターY』になりそうです。次につながるんだろうなと感じる終わり方ですし、これを見ると『ドクターX』最新シリーズが二度楽しめます。いや、これを見ないと『ドクターX』が分からないよ!(笑)。ぜひご覧ください」と呼び掛けている。

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