防疫学ぶ意識新た 高鍋農高で口蹄疫忘れない集会

「口蹄疫を忘れない集会」で黙とうを捧げる高鍋農高畜産科の生徒たち

 高鍋町の高鍋農業高(奥平博徳校長、341人)で16日、家畜伝染病について考える「口蹄疫を忘れない集会」があった。畜産科の生徒62人が、外部講師の講話などを通じ、防疫への思いを新たにした。
 県内で29万7808頭の家畜が殺処分された2010年の口蹄疫の際、同校の牛や豚335頭も犠牲になった。生徒と職員が、鎮魂の祈りを捧げ、防疫の大切さを心に刻む機会として毎年開いている。
 全員で黙とう後、県宮崎家畜保健衛生所の阿南華奈子主任技師が講話。口蹄疫や豚熱(CSF)などの典型的な症状や発生状況を話し、「感染を防ぐ最後のとりでは各農場の防疫対策。普段から高い意識を持ってほしい」と呼び掛けた。
 3年の濵田芽楓(いぶき)さん(17)は「口蹄疫について集会や授業で学ぶたびに、心の中でその出来事の重みが増している。二度と起きないようにしっかり学んでいきたい」と話していた。

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