沖縄コロナ169人感染、4人死亡 デルタ株が拡大し3割に(7月22日朝)

 沖縄県は21日、新たに10歳未満から90代の169人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県内で新たに4人の死亡も確認された。新規感染者は20日の154人に続き2日連続で150人を超え、前週水曜日の83人から倍増した。感染力の強い変異株「デルタ株」の検査では、20日現在の今週の中間報告で128人中40人に確認されており、陽性率は31.25%に上昇した。デルタ株への置き換わりが急速に進んでいる。 

 デルタ株の陽性率は先週の14.63%から倍増した。地域別の検査結果は、那覇で22人中4人、南部で23人中2人などとなった。一方、中部は55人中23人で、陽性率は41.81%と高くなっている。県外との往来による「移入例」などから広がったとみられる。県の糸数公医療技監は「中部で置き換わりが先に進んでいる」と警戒感を示した。

 1人の感染者が平均何人にうつすかを示す「実効再生産数」は、沖縄本島では18日までの1週間で1.31となり、感染拡大傾向を示す「1」を上回った。前週の0.72から急上昇しており、感染の再拡大がデータ上も明らかになった。

 死亡が確認されたのは中部保健所管内の80代男性、うるま市の90代男性、同市の70代男性、同市の80代女性。いずれも6月に死亡が確認されたが、社会福祉施設で亡くなったため報告に時間を要したという。

 新規感染者のうち推定感染経路が判明しているのは74人。内訳は家庭内29人、施設内17人、友人・知人10人、職場内と飲食が各7人、その他4人。残り95人は現時点で感染経路は分かっていない。

 クラスター(感染者集団)は新たに3例を認定した。

 米軍関係は、嘉手納基地で6人、キャンプ・フォスターで2人、普天間基地、キャンプ・ハンセン、キャンプ・コートニーで各1人の計11人の感染が新たに確認された。

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