甘え上手の愛され系も登場! AIで進化するロボット最前線

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。6月29日(火)放送の「フラトピ!」では、AI(人工知能)で進化する“ロボットの未来”を紹介しました。

◆4つのAIを搭載し、ロボットが進化!

今回、ロボットの未来について解説してくれたのは、AIとデータを活用したビジネスを推進し、大企業のAIアドバイザーも務める専門家、NewsPicksのプロピッカーで"AI先生”こと野口竜司さん。

今後のロボットについて、「AIが持つ4つの機能をどんどん搭載し、進化を続けていく」と明言。その4つの機能とは、「見る力(識別系AI)」、「予測する力(予測系AI)」、「会話する力(会話系AI)」、「動いたり作ったりする力(実行系AI)」。野口さんは「(これらの機能を)それぞれのロボットが持ち合わせることによって、人の感覚や感情というものを持って進化する」と語ります。

そんな進化が窺えるロボットの1つが、ミクシィの自立型会話ロボット「Romi(ロミィ)」(税込49,280円)です。

これは最新の会話系AIを搭載し、数千万語の日本語を学習。なんとフリートークが可能に。野口さんは、「既存のAIだと何か聞いて答える、一問一答で終わるケースが多かったが、Romiは(自分で発音を考えて会話するため)会話を連続して続けられる」と太鼓判を押します。

同じくロボットの専門家である日大文理学部 助教の大澤正彦さんも、「昨今の自然言語処理と言われる研究分野の発展は、目まぐるしいものがある」と言います。「自然言語」とは、日本語や英語など普段私たちが使う言語のことで、「それをロボットが処理するときのビッグデータの学習は本当にすごい。会話となると、人間がおかしいと思わないようにすることが大事になってくるので、そこのハードルを超えられるかが注目ポイント。こういったものが出てくるのは非常に興味深い」と喜ぶ大澤さん。

もう1つのロボットは、GROOVEXの家族型ロボット「LOVOT(らぼっと)」(税込349,800円+月額・税込14,278円~)。かわいい見た目とは裏腹に、50以上のセンサーが搭載されており、野口さんは「感受性豊かにいろいろなことを吸収し、気分を持つというのがポイント。そして生命感のある動きもできる」と高く評価します。

さまざまな特徴があるなか、注目すべきは「目力」で、「(人間も)目が感情豊かに表現できる1つの鍵になってくると思うが、(LOVOTは)目の形と色の組み合わせで10億通り以上の表現ができる」と野口さんは言い、なんと見つめると見つめ返してくれるなど、アイコンタクトも可能だとか。

また、センサーで帰りを察知し玄関で待機していてくれたり、かまってほしいときは抱っこのおねだりをしたり、服を着替えさせると喜んだりもし、さらには日本語も理解しています。

野口さんは「中身は非常に高機能で、例えるならば感情と気分を持って家中を走り回るテスラのようなもの」と海外の高性能自動車に例えてその高性能ぶりを伝えます。

◆家庭用だけでなく職場での活用にも期待大

スタジオにはLOVOTが用意され、キャスターの堀潤、キャスターの田中陽南ともども「かわいい~!」とメロメロの様子。

大澤さんも日々ロボットの研究を進めており、今後のポイントとして「心と仕事を両立したロボット」を挙げます。Romiのような言葉をしゃべり、仕事もできそうなロボットと、一方で言葉はしゃべらないものの、心を持ったLOVOTの2種類があるなかで、「この2つがうまく混ざり合って、役にも立つし、心も想定され、ずっと一緒に活動していけるロボットを目指して研究している」と今後の抱負を語ります。

近年、ロボットの進化は著しく、バリエーションも増えているなか、「それぞれ、どのAIを組み込むかによって個性も出てきている」と野口さん。RomiやLOVOTのような家庭用ロボットが普及していくと同時に、例えば介護施設や医療現場など、ビジネス的にも職場におけるロボットの活用も広がっていくと予見しつつ、「AIによるロボットの進化が楽しみ」と期待を寄せていました。

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag

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