長崎県佐世保市の高1女子同級生殺害事件から7年になるのを前に、被害生徒と加害少女が通っていた高校で21日、全校集会があり、生徒たちは校長講話を通して命の尊さや生きる意味について考えを深めた。
例年は体育館で集会を開いているが、新型コロナウイルス感染防止対策のため、昨年に引き続き、生徒は各教室で校長の校内放送に耳を傾けた。
校長は「本校の生徒が、ある日突然、不条理にも命を奪われ、夢を絶たれた。二度と同じようなことが起こらないよう誓いを新たにしたい」と言及。筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患う医師の生きる姿勢を紹介し、「自分も他人も認めいたわり、互いに支え合う。この関係が、それぞれのかけがえのない人生や命を大事にすることにつながると思う」と述べた。その後、生徒らは被害生徒に黙とうをささげた。
事件の詳細に触れなかったことについて、集会後の会見で校長は「生徒の心境を考慮した」と話した。学校によると、集会前に生徒1人が気分が落ち着かず、別室に移動したという。
事件は2014年7月26日に発生し、県警は翌27日に殺人容疑で少女を逮捕。長崎家裁は15年7月、少女を医療(第3種)少年院に送致する保護処分を決定した。
佐世保・高1同級生殺害7年 命の尊さ考え深める 学校で全校集会
- Published
- 2021/07/22 14:00 (JST)
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