新型コロナワクチン 抗体値 2カ月で48%に半減 鹿児島市の病院が検査 専門家「効果半減ではない」

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グラフ・ワクチン接種1カ月、3カ月後の抗体値の分布

 鹿児島市の米盛病院は、新型コロナウイルスのファイザー製ワクチンを2回接種した同院の医療従事者に対し、接種3カ月後の抗体検査を実施した結果、検査に応じた669人の抗体値の平均値が、2カ月間で約48%に半減したと明らかにした。専門家は「ワクチンには別の免疫反応を促す作用もあり、抗体が減っても、効果が半減するわけではではない」としている。

 ファイザー、モデルナ社製の「メッセンジャーRNA(mRNA)」ワクチンは、ウイルスの表面にあり人の細胞に入り込む上で重要な働きをするスパイクタンパク質に対する抗体をつくる。

 同院は7月7日までに、2回目の接種から3カ月経過した669人に検査を実施。2回目接種から1カ月後の抗体の濃度(AU/ミリリットル)の平均値は7782AU/ミリリットルだったのに対し、3カ月後は3731AU/ミリリットル(47.9%)だった。

 鹿児島大学病院感染制御部の川村英樹准教授は「どの程度の抗体があれば感染が防げるか明らかになっていない」とし「ワクチンは別の免疫反応も促す。抗体が減っても効果が半減するわけではない」と説明。海外で議論されている3回目接種の必要性については、現時点では不要と指摘し、「まずは国民が一人でも多く接種することが肝要」とした。

 米盛病院の米盛公治院長は「国内外で研究が進んでいる。鹿児島の医療機関がデータを出すことで、県民がワクチンについて身近に感じてもらうとともに、知識を深める一助になれば」と話した。