【ソフトボール】サヨナラ勝ちの日本 試合を決めたのは守備職人「必ず自分が決める」

サヨナラヒットで試合を決めた渥美万奈

〝守備職人〟が打で見せた。東京五輪の1次リーグが22日、福島県営あづま球場で行われ、日本はメキシコに対戦。7回に同点とされたが、延長8回に内野ゴロの間に三塁走者が生還し、3―2でサヨナラ勝ちを収めた。

小技で接戦に終止符を打った。8回裏一死三塁のチャンスで打席に立った渥美万奈(32=トヨタ自動車)は「8回裏に必ず自分の打席が回ってくると分かっていたので、8回表をゼロに抑えたら、必ずサヨナラにするっていう気持ちの準備はずっとしていた」と一切の迷いはなし。メキシコの変則左腕が投じた外角のストレートを「流れは絶対に日本にあると思って信じていた」と執念で内野へ転がし、三塁走者の山田恵里(デンソー)が生還。「サインを使った攻撃ができる部分が私の真骨頂」と胸を張った。

渥美はチーム屈指の守備力が売りのショート。決して打力の高い選手ではなく「自分の中でも守備が1番」と話すほどだが、大事な場面で小技を実行するための練習は何度も繰り返してきた。

だからこそ、プレッシャーのかかる場面でも「(無死二塁で)我妻悠香(ビックカメラ高崎)が(バントで)送ってくれたので必ず自分が決める」と見事に有言実行。「今回の打席で自分の良さを出せたかなって思っている」と納得の表情を浮かべた。

苦しい試合を制したソフトジャパン。いぶし銀の活躍は大きなプラスになりそうだ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社