新潟県十日町市が越後妻有里山現代美術館と、まつだい「農舞台」フィールドミュージアムをリニューアルオープン

越後妻有里山現代美術館の入り口

新潟県十日町市は22日、越後妻有里山現代美術館と、まつだい「農舞台」フィールドミュージアムをリニューアルオープンした。このうち、越後妻有里山現代美術館では同日午前10時のオープンから子ども連れなどで賑わった。

越後妻有里山現代美術館は前回の2012年のリニューアルから、3年に1度実施される大地の芸術祭を経ており、大地の芸術祭の拠点としての魅力を増すことが必要との判断から、今回、国内外の注目作家の新作全21点を展示した。

中でも、名和晃平氏の「Force」と題した作品は注目を浴びていた。作品は天井から流された黒いシリコーンオイルが床に落下し続けており、黒い糸のカーテンのようにも見える。

また、イリヤ&エミリア・カバコフ氏の「16本のロープ」は、ロシア人作家の作品で、紙切れなどに会話のメモが付けられているが、これは旧ソ連時代の人びとの感情などを記憶したいという作家の思いを反映した作品だという。

一方、まつだい「農舞台」フィールドミュージアムは、まつだい雪国農耕文化村センター「農舞台」や松代城を含む城山エリア全体がまつだい「農舞台」フィールドミュージアムとしてリニューアルした。

十日町市産業観光部観光交流課芸術祭企画係の髙橋剛係長は「すでに清津峡渓谷トンネルが大きな観光スポットになっている。これ加えて、この里山現代美術館やまつだい『農舞台』フィールドミュージアムの3か所で回遊性を持たせて市内を巡回してもらいたい。コロナ禍で大地の芸術祭も開催できないが、十日町市民や新潟県民に近場の里山で楽しんでもらいたい。上越市の直江津地区でもうみまちアートをやっているのでどちらも見てもらい、そことの連携も図っていきたい」と話していた。

名和晃平氏の「Force」という作品

目(日本人作家)の「movements」という作品

イリヤ&エミリア・カバコフ氏の「16本のロープ」という作品

© にいがた経済新聞