【東京五輪】開会式は予定通り 小林氏の演出「全体の調整」のため変更できず

開会式の舞台となる国立競技場

東京五輪・パラリンピック組織委員会は22日、開会式(23日、国立競技場)を予定通り開催することを発表した。

この日、開会式の演出を手掛けていた元お笑いコンビ「ラーメンズ」の小林賢太郎氏(48)が電撃解任。当時、ホロコーストをやゆするようなネタをしていたことが表面化して批判を浴びていた。

同日午後に組織委・橋本聖子会長は「協議して早急に結論を出したい」と語っていたが、夜になり組織委は「本日、小林賢太郎氏を解任したことを踏まえ、改めて開会式の演出内容を精査しましたが、演出内容はさまざまな分野のクリエーターが検討を重ねて制作したものであり、小林氏が具体的に一人で演出を手掛けている個別の部分はなかったことを確認しました。開会式については、予定通り実施する方向で現在準備を進めています」と声明を出し、演出を変更せずに行うことを発表した。

19日には開会式の楽曲担当の小山田圭吾が〝いじめ自慢〟が問題視されて辞任。組織委は小山田が制作した曲を使用しないことを決めたが、今回は事情が異なった。武藤敏郎事務総長は「それぞれの場面の演出に担当者がおり、それら全体の調整が小林さんの役割。小林さんが単独に企画したパートはありません」と説明。つまり、明確な担当部分が存在しないため、削ることができなかったわけだ。

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