台風6号で先島住民避難2日目 疲労濃く、長期化に不安

 【宮古島・石垣】大型で強い台風6号は、ゆっくりと先島地方に接近しており、22日も宮古島市や石垣市は雨交じりの強い風が吹き荒れた。宮古島市では台風の影響で停電が発生した。台風に警戒する生活が長引き、住民らは疲れた表情を見せた。海路と空路の全便欠航も続く。台風の影響は週末まで続くとみられ、食品やガソリンなど生活物資が島に入らず、住民生活への影響を心配する声も上がる。

 先島地方では21日から各自治体が避難所を開設しており、避難生活が2日目を迎えた住民も多い。22日午後9時時点で、宮古島市で14世帯19人、石垣市で20世帯26人が避難している。沖縄電力によると同時点で、宮古島市で280戸、石垣市で10戸が停電している。宮古島市城辺の男性(76)は「停電で暑くても窓は開けられない。風の音がすごくて家の中でも心配になる。もう2日も外に出ていない。本当に疲れる」と顔をしかめた。

 宮古島市内は多くの商店が休業した。営業しているスーパーやコンビニでは商品棚から生鮮食品などが消えた。スーパーの店員は「入荷は週末を予定しているが台風の状況をみると難しいかもしれない」と話した。

 石垣市内でも飲食店や土産店、一部のコンビニが休店し、閑散とした雰囲気が漂った。栃木県から家族旅行で訪れた、会社員の塙晋吾さん(39)は「海のアクティビティを楽しみに来たが外に出られていない。帰りの飛行機も欠航が決まっている」と力なく話した。

 石垣市内の避難所に開南地区から来た、土産店店員の永山恵子さん(67)は「自宅の周囲には家が無く不安なので21日から避難している。避難所に来れば人がいるので安心できるが、台風が長引けば疲れそうだ」と不安そうだった。

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