東京五輪 ソフトボール女子・藤田 先制ソロ「狙っていた」

 長崎県佐世保市出身の藤田が2試合連続の本塁打で、日本の開幕2連勝に貢献した。二回裏、カウント1-1からの3球目。「内角の下の球だと思う。1打席目はその1球だけを狙っていた」。思い切り振り抜くと、弾丸ライナーが左翼の柵を越えた。狙い通りの先制ソロに「上野さんの誕生日ということで、バースデーアーチを狙っていた」と笑った。
 1-1に追いつかれた直後の五回裏は、勝ち越しの口火を切る1本も放った。先頭打者として中前打で出塁。自身の先制ソロ以降、1人も走者を許さなかったメキシコの左腕オトゥールも驚きの表情を浮かべた。続く山田が確実に送り、我妻の適時二塁打につながった。今季はやや調子を落としていたが、夢舞台の五輪本番で5打数3安打3打点と当たっている。
 「投打の二刀流」として日本の主力を担う30歳。ここまで2試合は登板機会がないが、宇津木監督は「調子が悪いわけじゃない。いろんな考え方、駆け引きがあってこうしている。そのうち出てくると思う」と次戦以降の投手起用に含みを持たせた。

© 株式会社長崎新聞社