2020東京五輪 サッカー主将吉田、若い仲間たち統率 初戦白星

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 選手らに新型コロナウイルス感染者が確認された南アフリカとの1次リーグ第1戦。当日まで試合の実施可否も分からない状況の中、主将の吉田は毅然(きぜん)として若い仲間たちを統率した。大事な初戦を1-0の白星で飾り「前半はちょっとチーム全体がシャイだったが、何とか1点取れて守り切れた。もっともっとできるチームなので、思い切りやれば(4位だった)ロンドンも超えられると思う」と早くも次戦以降を見据えた。
 五輪出場は3度目。初めて出た2008年北京大会は1次リーグ3戦全敗だった。オーバーエージ(OA)枠で主将を務めた12年ロンドン大会は4位に躍進。その経験を踏まえて、24歳以下の若いメンバーたちに、こう伝えた。「終わった時に“何も出せなかった”となってほしくない」
 だからこそ「自分が持っているものを出し切る準備の大事さ」を説き続けてきた。あとは、スキルの高い若手たちが、森保監督が掲げる「泥くさく戦う、ハードワークする」という部分をどれだけやれるか-。
 7月上旬からの代表活動に一定の手応えを得て迎えたこの日。前半はボールを圧倒的に保持しながら得点できないという展開が続いたが、吉田は最終ラインで的確に対処しながらチームを落ち着かせた。そして迎えた後半26分、エース久保建が右サイドから切り込み、左足で先制ゴール。泥くさくの部分には課題が残ったが、手堅く勝ち点「3」をつかんだ。
 自身も今回の五輪を「競技人生の中で最高の大会になったと、終わった後に感じられるような期間にしたい」と位置づけている。勝ち上がれば上がるほど、その記憶は輝くに違いない。最高の景色を見るために。頼れるリーダーが力強く一歩を踏み出した。


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