大型で強い台風6号はこのあと非常に強い勢力となって、きょうの午後からあす24日にかけて、宮古島などの先島諸島に最も接近する。
今回の台風は動きが遅いため、沖縄地方では25日(日)にかけて暴風や高波、大雨、高潮に厳重な警戒が必要だ。
一方、そのほかの各地は厳しい暑さが続き、東日本や東北では天気の急変に注意が必要となる。
台風6号 沖縄は長引く影響 先島諸島は不要・不急の外出は控えて
大型で強い台風6号は午前11時には宮古島の南にあって、ゆっくりとした速度で北上している。 このあと台風は非常に強い勢力まで発達し、今夜からあすにかけて宮古島など先島諸島にかなり接近する見込みだ。
あすにかけて先島諸島を中心に猛烈な風が吹き、一部の住家が倒壊するおそれがある。過去に石垣島地方で家屋の損壊、ブロック塀や電柱の倒壊、車の横転などの被害があった平成27年台風第15号に匹敵する暴風による被害が、先島諸島のどの島でも発生するおそれがあるため、先島諸島では不要・不急の外出は控えてほしい。
海も大荒れの状況が続き、先島諸島と沖縄本島地方では、あさって25日にかけて猛烈なしけや大しけが続く見通し。さらに台風の接近と大潮の時期が重なっており、また先島諸島では台風がかなり接近するため、沖縄地方では警報級の高潮となる見込みだ。
海岸や河口付近の低地での高潮による浸水や冠水にも厳重な警戒が必要となる。
また、台風の動きが遅いことで雨雲が長時間かかり続けるため、総雨量が多くなり、先島諸島を中心に記録的な大雨になるおそれもある。
暴風や高波、大雨に伴う土砂災害などに厳重な警戒が必要だ。
全国的に厳しい暑さ 熱中症に警戒
一方、そのほかの各地は厳しい暑さが続いている。
近畿や中国地方では猛烈な暑さとなり、予想最高気温は京都や豊岡(兵庫)で36℃、甲府、舞鶴(京都)、大阪、奈良、鳥取などで35℃。北日本でも気温が高く、旭川(北海道)や横手(秋田)では34℃まで上がる予想となっている。
東日本も含め、全国的に体にこたえる暑さとなるため、熱中症に警戒が必要だ。こまめに水分や休憩をとり、暑い時間帯はなるべく外出を控えるなど、対策を心がけたい。
東日本や東北を中心に天気急変のおそれ
地上が厳しい暑さとなる一方で、東日本や北日本の上空には寒気が流れこみ、大気の状態が不安定になっている。
すでに所々、雨雲がわいているが、午後は東日本から東北を中心に天気が急変するおそれがある。
山沿いから雨雲が発生し、平野部でもあちらこちらで、にわか雨や雷雨がありそうだ。特に昼過ぎから夕方にかけては、東日本から東北の広い範囲で発雷確率が高くなっている。
晴れていても、急な激しい雨や落雷、突風、ひょうなどに注意が必要だ。
(気象予報士・多胡安那)