シーズン後半戦のカレンダー大変更に備えるF1、カタールGPの開催を検討

 2021年F1カレンダー後半に、カタールでのグランプリが加わるかもしれない。リバティ・メディアの関係者の話では、サマーブレイク後にいくつか開催が確実ではないグランプリがあるため、その代替レースとして、ロサイルでレースを行うことが検討されているという。

 F1のCEOステファノ・ドメニカリは、F1とチームの収入を最大限に確保するため、23戦を行いたいという強い意向を持っている。

 最近オーストラリアGPがキャンセルされ、その代替レースが決まっていないため、現時点では22戦のカレンダーとなっており、そのうち10戦が終了した。ドメニカリは、残りレースのなかで、日本、メキシコ、ブラジル(サンパウロGP)を、それぞれの国のコロナ禍の事情により開催できない可能性があると考えている。

 そのため、ドメニカリは、中止されるレースが出た場合に備えて、代替レースの候補をいくつか用意するために動いているということだ。

 日本GPが開催できない場合については、その前のトルコで2回開催する可能性が検討され始めている。

2020年F1トルコGPスタート

 その後は、11月のオーストラリアの代替レースとして、バーレーンのショートサーキットでのレースが候補に挙がっている。また、メキシコ、ブラジルが中止になった場合に備えて、サーキット・オブ・ジ・アメリカズでグランプリを2週連続で開催した上で、カタールGPを行うというプランをドメニカリは考えている。

 なお、ヨーロッパラウンドのなかでも、オランダGPの開催に懸念が生じている。COVID-19のパンデミックの第4波により、最大限の観客を入れることは難しいとみられているため、開催を実現するには、F1、政府、プロモーターの間で解決策を見出し、合意しなければならない。

 シーズン後半のカレンダーは、8月末のベルギーGPまでには固める必要がある。日本、メキシコ、ブラジルがすべて予定どおり開催できる場合も、一部しか開催できない場合もあるが、万が一、3戦とも中止となった場合には、次のようなスケジュールになるかもしれない。

第15戦 9月26日 ロシアGP(ソチ)
第16戦 10月3日 トルコGP(イスタンブール)
第17戦 10月10日 イスタンブールGP(イスタンブール)
第18戦 10月24日 USA GP(オースティン)
第19戦 10月31日 グランプリ・オブ・アメリカ(オースティン)
第20戦 11月14日 カタールGP(ロサイル)
第21戦 11月21日 サクヒールGP(バーレーン・ショートサーキット)
第22戦 12月5日 サウジアラビアGP(ジェッダ)
第23戦 12月12日 アブダビGP(ヤス・マリーナ)

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