【東京五輪】「身引き締まる思い」「金メダル取りたい」神奈川ゆかりのオリンピアン 開幕への思い

 祝祭ムードとはかけ離れているとはいえ、選手にとって人生を懸けた戦いが幕を開けた。神奈川ゆかりのアスリートらの胸にもさまざまな思いが去来している。

 「身の引き締まる思い。全身全霊を傾けて準備してきた」とは、柔道女子48キロ級で日本勢金メダル第1号を狙う渡名喜風南(パーク24、相模原市出身)。同じく世界の頂点を目指す競泳男子平泳ぎの佐藤翔馬(東京SC、慶応高出身)は「前半から積極的に行って金メダルを取りたい」と青写真を描く。

 「結果を出してより多くの方に楽しんでもらえるように頑張りたい」と語るのは、新種目バスケットボール女子3人制の篠崎澪(富士通、金沢総合高出身)。藤沢市江の島が会場のセーリングでは、女子470級の吉田愛(ベネッセ、相模原市出身)が「選手村に入った翌日から艇の準備と練習を再開している。集中して一日一日を過ごしたい」と静かに闘志を燃やす。

 フレッシュな19歳も楽しみな存在だ。「不安もあるが、それ以上に楽しみが勝っている。世界のスケーターが誰もやったことのない技を披露したい」。スケートボード・ストリート男子の白井空良(ムラサキスポーツ、光明相模原高出身)は、そう躍進を期す。

 一方、ラグビー7人制女子の小出深冬(アルカス熊谷、金沢高出身)はコロナ禍での異例の大会に「大変な思いをされている方が多い中、ラグビーができることを当たり前と思ってはいけない」と言う。「私たちにできることは少しでも多くの人に前向きな気持ちを届けること。感謝の気持ちを忘れずに全力でプレーする」

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