F1 Topic:鈴鹿での日本GPに向け、F1と日本政府が『バブル形式』での開催を模索か

 東京オリンピックが原則無観客のなか、開幕しようとしている。

 F1のCEOを務めるステファノ・ドメニカリは以前、筆者の取材に対して、「日本GPに関しては、東京でのオリンピックがどのように行われるのかを注視している。そして、オリンピックが終わってから、日本政府と話し合う予定だ」と話していた

 新型コロナウイルスの感染状況を受けて、東京オリンピックはほとんどの競技が無観客で行われることが決定しているが、東京都が緊急事態宣言下であっても開催されたこと自体は、東京オリンピックから約2カ月後に開催を予定しているF1の日本GPにとっては、一歩前進といっていいだろう。

 日本GP開催が予定されている鈴鹿サーキットがある三重県の感染状況は、7月23日の新規感染者数は11名、病床占有率は24.5%、重症者用病床占有率は6%と、医療提供体制が逼迫しているという状況には至っていない。

 そんななか、F1は日本GP開催に向けて、粛々と準備を進めている。関係者によると、現時点でF1と日本政府は事務レベルで、オリンピックと同様にバブル方式での開催を模索しているという。

 今年の日本GPはシンガポールGPに代わって急きょ代替え開催となったトルコGPから連戦となる。そのため、日本GPに参加するF1関係者はイスタンブールからチャーター便で日本に入国し、到着時のPCR検査で陰性を確認後、バスでホテルに直行。各ホテルに警備員を配置し、夜間は宿泊施設から外出不可という厳戒態勢をとることを条件に、開催への理解を求めていくようだ。

 あとはオリンピック期間中に感染が拡大しないことが、F1関係者の切なる願いだろう。

 日本GPが開催できるどうかの最終的な判断は、東京オリンピックが閉幕する8月8日直後の8月10日となる見込みだ。

2019年F1第17戦日本GP スタートシーン

© 株式会社三栄