感慨胸にゴール見守る 本県の聖火ランナー

 東京五輪聖火リレーは23日、都庁に到着した。県内のリレーをつないだランナーたちは、それぞれの貴重な経験を胸にゴールを見守った。
 本県初日の4月25日に高千穂町内を走った同町三田井の元うどん店店主、木下義明さん(73)は、前回の東京五輪で聖火ランナーの随走者を務め、思い入れが人一倍あった。「無事に聖火が届いてホッとしている。この経験を糧に、今後もフルマラソンなどに挑戦していきたい」と話した。
 「聖火リレーが、コロナ禍の人々に元気を与える良い機会となった」と話すのは、最終日の同26日に宮崎市内を走った文教大(埼玉県)准教授の二宮雅也さん(43)=延岡市出身。多くの声援を受け「人々の支えで走れていることを実感した。貴重な経験となった」。
 高鍋町の第1走者として、義足を着けて走った木城町椎木のJA児湯職員永友綾香さん(39)は、長男詩元(じげん)君(10)、長女みこさん(6)と開会式の中継を見た。綾香さんは「聖火リレーに少しでも参加できたことは名誉なことで、感慨深い」。選手たちに「大変な努力をしてここに来ている。力を出し切ってほしい」とエールを送った。

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