立教大学、スマホの実利用データから人々の生活パターンを可視化

立教大学大学院社会学研究科の木村忠正研究室とフラー株式会社は、共同研究の一環としてスマートフォンアプリ同士の関連性を可視化する研究を行い、各性年代で異なるアプリ利用データから、それぞれのライフスタイルを具体的に推察できることを学術研究の視点から明らかにした。

今回の研究では、立教大学大学院社会学研究科の和田伸一郎教授、川畑康子助教授が中心となり、フラー株式会社が提供するスマホアプリの機動ログデータに対してPOS分析等で使われるアソシエーション分析を適用した。

分析によると40代女性のスマホユーザーは、ショッピング・ポイントアプリからメールアプリやWebブラウザアプリへの遷移が多いことが分かった。また、30代は大手ECアプリのグループアプリを併用するなどブランド経済圏でのまとまったアプリ利用が顕著であるなど、性年代によって特徴のある動きをデータから捉えることができた。

共同研究では、モバイルライフログの有用性や認知度の向上に寄与することを目指し、データの分析手法の検討や実際の利用動向の分析を毎年手がけている。今後、フラー株式会社と立教大学は、さらに精緻な分析手法の検討やアンケート調査などを組み合わせたより詳細な分析を進めることで、世の中の「写し鏡」とも言えるスマホの実利用データである「モバイルライフログ」を社会に役立てるための共同研究を進めていく。

論文情報:

【人工知能学会全国大会論文集】スマートフォンアプリの起動ログデータについての分析手法の検討

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