厚木市消防職員、ドローンの操縦学ぶ 地元の空撮会社と合同訓練

厚木市消防本部がドローン操縦の専門家を招いて実施した合同訓練=同市三田の市消防訓練場

 無人機ドローンを活用した厚木市消防本部と市内の空撮会社「スカイジョブ」との合同訓練がこのほど、市消防訓練場(同市三田)で行われた。ドローンは被災地の捜索活動で活用が進んでおり、合同訓練は初。同社に所属する国内トップクラスのドローンパイロット髙梨智樹さん(22)が講師役となり、市消防の職員にドローンの操縦テクニックや運用方法などを伝えた。

 この日は、屋外に飛行コースを設定。髙梨さんが見守る中、市消防の8人が目標地点にドローンを正確に飛ばしたり、電柱の高さほどまで上昇させて搭載カメラを前方や真下に向けたりする訓練を行った。

 また、髙梨さんは今月3日に静岡県熱海市で発生した土石流災害を挙げ、倒壊した建物内部など、人が入るのが危険で実態把握が困難な場所でのドローンの有効性を説明。ドローンの効力を最大限発揮する上でも、高度な操縦技能が欠かせないと呼び掛けた。

 市消防は2017年8月から、水難救助の捜索活動などでドローンの活用を開始。これまでに18回のドローンの活用実績がある。市は昨年10月、同社とドローン活用に関する包括連携協定を結び、合同訓練などの機会を模索してきた。

 市消防の加藤隆英警防課長は、災害現場での同社との連携強化も視野に「ドローン操縦のスキルアップを図っていきたい」と話した。

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