アジアン・ル・マン・シリーズ、東アジアの渡航制限を受け2022年もドバイとヤス・マリーナで4戦を開催へ

 アジアン・ル・マン・シリーズは7月23日、2022年の同シリーズをアラブ首長国連邦のドバイ・オートドロームとヤス・マリーナ・サーキットでそれぞれ2レース、計4戦を行なうと発表した。東アジアでの新型コロナウイルスのパンデミックに関連する渡航制限の影響で2021年に実施されたカレンダーが、来年も継続されることになる。

 ドバイ・オートドロームでは2022年2月11・12日に最初の2ラウンドが開催される。翌週、2月19・20日にはアブダビのヤス・マリーナへと場所を移し、さらに2レースが行なわれる。いずれも4時間の決勝となり、日中のレース、ナイトレースをそれぞれ開催するとしている。

 同チャンピオンシップは2013年以来、アラブ首長国連邦のほか、中国、日本、韓国、マレーシア、タイ、オーストラリアのサーキットでレースを開催してきたが、アジア・太平洋地域での新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための継続的な渡航制限により、2022年もシリーズはこれらの地域に戻ることが叶わなくなった。

「2022年のアジアン・ル・マン・シリーズのカレンダーを発表できることを、とても嬉しく思う」とル・マン・エンデュランス・マネージメントのCEO、フレデリック・ルキアンは述べている。

「世界的なパンデミックは、我々全員に多くの課題を投げかけた。我々の優先事項は、安全かつ費用対効果の高い方法で、エキサイティングなシーズンを提供することだ」

「我々は、アジア・太平洋地域のサーキットに戻れないことについて、残念に思っている」

「彼らが現在、非常に厳しい時期を迎えていることを我々は知っており、2022年がこの地域における国際モータースポーツに、より明るい日々をもたらすことを願っている。時が来たら、またそこへ戻ることを楽しみにしている」

「現在のところ、UAEでのダブルヘッダーは理想的な解決策であると確信しており、私は新しいシーズンを楽しみにしている」

 同シリーズは湾岸地域へと舞台を移した2021年に、36台という記録的な参戦台数をマークしている。多くのヨーロッパのチームが、夏のシーズンへの準備と、ル・マン24時間レースへの自動招待枠のために、アジアン・ル・マンの短いシーズンを利用することに価値を見出しているためだ。

「今年は、我々全員にとって前例のない年だった」とACOフランス西部自動車クラブ会長のピエール・フィヨンは述べている。

「いま必要なのは、新しいカレンダーを確約し、チームが自信を持って計画を確約できるようにするための、断固たる行動である」

「私はパンデミックにより再び大きな打撃を受けたアジア大陸全体について思いを巡らせている。また、このふたつの印象的なサーキットでイベントを開催できたことについて、シリーズに関わるすべての人に敬意を表したい」

2022年アジアン・ル・マン・シリーズ スケジュール
第1戦 2月11日(金) ドバイ・オートドローム
第2戦 2月12日(土) ドバイ・オートドローム
第3戦 2月19日(土) ヤス・マリーナ・サーキット
第4戦 2月20日(日) ヤス・マリーナ・サーキット

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