アルファロメオF1代表、2022年型新世代マシンの開発に自信「大きなチャンス。驚きのパッケージになる」

 アルファロメオ・レーシングF1チーム代表のフレデリック・バスールは、F1が新時代に入る2022年には、アルファロメオがF1の「驚くべきのパッケージ」のひとつになれると自信を持っている。

 7月14日、ザウバーとアルファロメオは、2018年に始まったパートナーシップ契約を2022年以降の複数年にわたり延長し、ともにF1活動を続けていくことを明らかにした。チームは今年、低迷しており、10戦を終えた段階で2ポイントしか獲得していない。しかし今回の契約延長は、イタリアの象徴的なブランドであるアルファロメオが、ザウバーとの提携に価値を見出していることを実証している。

 結果を出せずにいるものの、アルファロメオはライバルたちと比較して大きな一歩を踏み出していると、バスールは主張している。

2021年F1第9戦オーストリアGP キミ・ライコネン(アルファロメオ)

「結果とデータにはまだ反映されていないものの、我々チームは、今シーズンのグリッドのなかで最も大きな一歩を踏み出している」とバスールは言う。

「グリッドの先頭集団との差は大幅に縮小している。F1は今、レギュレーションサイクルの終盤に来ており、この時期には本来伸び代は小さいのだ」

「この改善こそが、アルファロメオとの関係延長の基盤となっている。彼らはチームが正しい方向に進化していると考えており、双方ともに我々の進歩がもたらす利益を享受したいと強く望んでいる」

 2022年からF1に新レギュレーションが導入されることから、その大きな変化によって、序列のなかのポジションを改善するチャンスをチームはつかむことができると、バスールは確信している。

 バスールは、アルファロメオがグランプリレースの新時代における「驚きのパッケージ」のひとつになると予測する。

2021年型アルファロメオC41のカラーリングが施された2022年型マシンのイメージ

「これまでもそうだったように、大幅なレギュレーション変更があるときには、大きな一歩を踏み出すチャンスが生まれる。予算制限の制度があることが、我々にとってさらなるチャンスになるのだ」とバスールは説明した。

「我々はリソースの使い方において非常に効率的なチームだ。何年もの間、今回設定された予算制限額をわずかに下回る予算で運営してきた。そのため、一部のライバルたちのように痛みをともなう調整をする必要はないだろう」

「我々は新時代のなかで、驚きのパッケージのひとつになれると感じている」

 2022年のドライバーラインアップについて、バスールは、それを決めるのは時期尚早であるという言葉を繰り返した。

 41歳のキミ・ライコネンがF1活動を継続するのか、アントニオ・ジョビナッツィが残留するのかは、いずれも不明だ。

2021年F1第10戦イギリスGP キミ・ライコネンとアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)

 アルファロメオに関しては、現在ハースで走るミック・シューマッハーや、F2ドライバーでザウバー育成のテオ・プルシェール、そしてメルセデスを離脱するかもしれないバルテリ・ボッタスも、来季ドライバー候補としてうわさされている。

「まだ時期が早すぎる」とバスールはコメントした。「先週も同じ質問を受けた。(パートナーである)アルファロメオはこの件にまったく関係がない。ドライバー選択はチームの責任で行われる」

「この件については時間をかけて話し合い、考えなければならないが、我々は急いではいない」

「F1とジュニアシリーズがどうなるかについても、見ていきたいと考えている。シーズン後半に決定を下すだろう。それよりも前ではなくね」

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