貯金消滅のインディアンス ホゼ・ラミレスのトレードを検討か

今季のトレード・デッドラインが日本時間7月31日に迫っているが、ビッグネームがトレード市場に加わることになるかもしれない。メジャーリーグ公式サイトのジョン・ポール・モロシは「インディアンスがスター三塁手のホゼ・ラミレスをトレードに出すかもしれない」と指摘。インディアンスは直近6試合で5敗を喫し、貯金がなくなってしまった。首位ホワイトソックスとは9ゲームの大差がついており、インディアンスとして戦う最後のシーズンに売り手に回る可能性もありそうだ。

現在28歳のラミレスは今季ここまで89試合に出場して打率.252、20本塁打、57打点、10盗塁、出塁率.342、長打率.511、OPS.854を記録。2017年3月に結んだ5年契約が今季限りで終了するものの、来季は年俸1100万ドルの球団オプション、2023年も年俸1300万ドルの球団オプションとなっており、インディアンスはラミレスをあと2年保有することができる。2017~2020年の4シーズンで3度もMVP投票の3位以内にランクインしているラミレスの実力を考えると、かなり割安な金額と言えるだろう。

だからこそ、トレード市場での価値も非常に高く、インディアンスはラミレスを放出することでかなりの対価を期待できる。モロシが「オフシーズンまでラミレスの放出を待つ可能性もある」と指摘しているように、インディアンスは7月中にラミレスを無理に放出する必要はなく、ラミレスを欲しがるチームとの交渉を優位に進めることもできる。

モロシがラミレスを獲得するチームの候補に挙げているのがマリナーズだ。マリナーズはチーム再建の結果、非常に充実したマイナー組織を有しており、ラミレスに見合うだけの交換要員を用意することができる。また、正三塁手のカイル・シーガーが今季終了後にFA(来季は年俸1500万ドルの球団オプション)、正二塁手のディラン・ムーアが打率1割台の不振に喘いでいることを考えると、三塁と二塁を守れるラミレスはマリナーズの補強ポイントに極めてフィットする。

ラミレスがトレード市場に加わることになれば、複数のチームによる争奪戦となることは間違いない。貯金がなくなったインディアンスはどんな決断を下すのだろうか。

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