ステップワゴンが2021年中にフルモデルチェンジか 人気低迷に加え、ホンダ狭山工場閉鎖で揺れる新型ステップワゴンはまさかのフリードと統合!?

ホンダのステップワゴンが揺れている! ライバルの「トヨタ ヴォクシー」や「日産 セレナ」に比べ販売は低迷気味。さらには生産されるホンダ狭山工場も2021年中に閉鎖とあって、先行きが不透明な状況にあるのだ。生産移管に伴い、格下のフリードとの統合説すらささやかれる、ホンダ ステップワゴンの今後について占う。

ホンダ ステップワゴン スパーダ 新型モデル/2017年9月マイナーチェンジモデル

Mクラスミニバン市場を開拓した老舗ブランド「ステップワゴン」も近年は販売が低迷気味

ホンダ ステップワゴン

ホンダのミニバン「ステップワゴン」が2021年中にもフルモデルチェンジするのでは、と噂されている。そのニュースの発端となったのは、ステップワゴンを生産するホンダ埼玉製作所・狭山工場(埼玉県狭山市)が2021年度中に閉鎖されると発表されてからだ。

2021年度上半期(2021年1月~6月度)の新車販売ランキング(自販連調べ・軽除く)でステップワゴンは17位(2万1193台)。8位のトヨタ ヴォクシー(4万1101台)や11位の日産 セレナ(3万2283台)といったMクラスミニバンのライバル車から比べると厳しい状況にある。もともとは1996年、初代ステップワゴンが開拓した同クラスだが、近年は長らく他社の後塵を拝する結果が続いている。

自社内の「ホンダ フリード」との競合もステップワゴン低迷の理由のひとつとなっているとも

これは自社にコンパクトなミニバン「ホンダ フリード」という強力なライバルを抱えていることも大きな要因となっているようだ。ちなみに同ランキングではヴォクシーに次ぐ9位で、3万5551台を売っており、社内同士で食い合いとなっている可能性もある。

狭山工場閉鎖に伴い、歴史あるオデッセイはいったん廃止される

ステップワゴンより早い1994年に登場したオデッセイは現行5代目で幕を下ろすのか、それとも6代目に移行するのかについて、まだホンダから公式発表はない

ホンダ狭山工場の閉鎖に伴い、同工場で生産されていた「オデッセイ」などの車種は生産を終了することが公式にアナウンスされている。しかしステップワゴンについては特に知らせがないことから、引き続き他工場へ移管のうえ継続されるとの見方が濃厚。そしてこの移管タイミングに合わせ、フルモデルチェンジを実施するという説が持ち上がっている。

現行型の5代目ステップワゴンの登場は2015年。その前の世代の4代目はおよそ6年でフルモデルチェンジを実施しており、同じサイクルで考えるならば2021年現在、いつ新型に切り替わってもおかしくはない状況にはある。ましてや販売面でも苦戦中とあれば、起死回生を狙うべく刷新する手段を取ると見るのが順当だろう。

拠点移行に伴い、格下のフリードと統合するとの仰天説も!?

ホンダ埼玉製作所寄居完成車工場(埼玉県大里郡寄居町), 2013年に稼働を開始した新しい拠点で年間25万台の生産能力を有する
ホンダ埼玉製作所寄居完成車工場(埼玉県大里郡寄居町), 2013年に稼働を開始した新しい拠点で年間25万台の生産能力を有する

さて、ホンダの生産工場で移管が見込まれるのは、同じ埼玉県にあるホンダの最新鋭拠点の寄居工場だ。こちらはフィットやフリードなどの小型モデルのほか、インサイトやCR-V、Honda eなどが生産されている。

実は新型ステップワゴンだが、寄居で生産中のフリードとの統合説がまことしやかにささやかれている。こちらは噂レベルなためまだ確証を得られていないが、あり得ない話ではない。

全長約4.7メートル、全高約1.8メートルのホンダ ステップワゴン, 全長約4.3メートル、全高約1.7メートルのホンダ フリード
全長約4.7メートル、全高約1.8メートルのホンダ ステップワゴン, 全長約4.3メートル、全高約1.7メートルのホンダ フリード

全長約4.7メートル、全高約1.8メートルの大柄なステップワゴンと、全長約4.3メートル、全高約1.7メートルのフリードではひと回り以上サイズ感が異なる。車高がかなり高いステップワゴンに対応するには、寄居の生産ラインも改修が必要となることが、統合説に真実味を帯びさせる理由のひとつとなっているようだ。

なお現行型フリードの登場は2016年。こちらもデビュー5年が経過しており、やはりフルモデルチェンジもそう遠くないだろう。

本件については新たな情報が分かり次第、お伝えしていこう。

[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:和田 清志・茂呂 幸正・Honda]

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