【スケートボード】大金星の若き金メダリスト・堀米雄斗は〝心もイケメン〟

スケートボードの男子ストリートで金メダルを獲得した堀米雄斗(ロイター)

若きイケメン金メダリストの素顔とは――。今大会から新種目となったスケートボードの男子ストリートで、堀米雄斗(22=XFLAG)が金メダルを獲得。高難度のトリック(技)で高得点を叩き出し「本当にシンプルなんですけど、すごいうれしいです」と笑顔をはじけさせたが、マイナー競技だったスケートボードの認知度アップにもつながる〝大金星〟となった。

会場となった有明アーバンスポーツパークがある東京・江東区で生まれ、6歳から競技を開始。高校卒業後に単身渡米した。「江東区で生まれ育って、ずっとスケボーだけしてきた。オリンピックが決まった最初は4年後が遠すぎて出られるか分からなかったけど、自分のやっていることを積み重ねるうちに近づいていって、今日、オリンピックという場所に立ててうれしいです」

イケメンの金メダリストはどんな男なのか。スケートボード日本代表の西川隆監督(55)はその素顔をこう明かす。

「外には見せない闘志がある。人と同じことをするのが好きじゃないタイプで、常に自分がやらないといけないことを考えて、課題に打ち込んでいる。小学生のころから知っているが、その当時から表には出ないストイックさを持っている印象があった。明るくみんなと一緒になってワイワイやるけど、基本的に真面目」

イケメンの活躍だけではなく、さまざま要因が重なってスケートボードも一躍、注目競技の仲間入りを果たした。放送したNHKでは、解説を務めたプロスケートボーダーの瀬尻稜(24)が話題に。「うまいっす」「やべえ、かっけー」「メインセクションでかましてきましたね」と気取らない言葉を使いながら丁寧に解説する姿が若年層を中心に支持を受けた。

お堅いイメージのNHKとのギャップも反響を呼び、一時はツイッターのトレンド入りした。しかもその語録から「すごいっす→7・5~8・0点」「やばいっす→8・0~8・5点」「ハンパねえ→8・5点以上」と〝瀬尻式採点基準〟までつくられたほどだ。

しかも、NHK発の話題はこれだけではない。堀米が決勝で大技を決めた直後に画面が二重にぶれる中継映像が続いた後、聖火の映像に切り替わるなど約1分間にわたり異常が続き「ただいま映像が乱れています」のテロップが流される事態に…。今度はネット上で「映像乱れているけど、テロップ出すの遅いし、一瞬別に切り替わったりで完全に放送事故だわ」「お金取ってるくせに放送事故」と非難が殺到する始末だった。

もちろんそれだけ、注目が集まった証拠だ。西川監督は「競技としてでも、遊びとしてでも関係なくこれからスケボーに興味を持つ子供たちが増えてくれると思うし、もっとスケボー文化が広がってくれたら」と話す。

実際、堀米の金メダル奪取により「ルールとか分からなかったけど、すごかった」「スケートボード面白い」といった声が多かったのは事実。今後は〝メジャー競技〟に昇格する日も近そうだ。

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