映画『土手と夫婦と幽霊』 主演・星能豊が想う夫婦とは?

8月6日からアップリンク吉祥寺ほかにて公開される映画『土手と夫婦と幽霊』。国内では、第10回日本芸術センター主催映像グランプリでグランプリ、湖畔の映画祭2019で主演俳優賞(星能豊)を受賞。その後、アメリカ、ロシア、イギリス、ルーマニア、フィリピンなど海外映画祭を巡業するように上映され、受賞を重ねた。

ジェイタメ編集部では、俳優・星能豊に作品の見どころなど話を聞いた。

◎あらすじと役どころを教えてください

「土手と夫婦と幽霊」という小説を書いた小説家の“私”を演じています。内容は、小説の内容と同じことを主人公自身が体現していくんです。その中にサスペンスもあり、夫婦の話もあるという、色んな物がちりばめられた物語になってます。

◎星能さんが思う見どころは

ネタバレになってしまうかもしれませんが“幽霊”のお話で、幽霊ってイメージ的には成仏できていない魂が現世に残っているような感じがあるんですけど、そういう感じではなくて、実際すごく幸せだった夫婦が、ふとした世界に迷い込んだときに実際どのように彷徨って行くのか?というところに注目してもらいたいですね。

◎タイトルに因み“土手”とは?

地元が石川県の金沢なんですけど、有名な川があります。自分が人生に迷ったときに訪れて、何かを自分の中に発見するような場所なので……土手は歩くことで、自分が普段思っていることが再認識できる場所であったり、セリフを覚えるときにボソボソ言いながら歩いたりする場所です(笑) 自分にとってはとても必要な場所だったりしますね。ひとつの作品が終わって、また新しい作品に入るとき一旦自分をニュートラルに戻してリセットする……そういう場所でもあります。

◎ 因みに“土手”と聞いてイメージする芸能人は泉鏡花や室生犀星とのこと。

泉鏡花は僕の小学校の先輩になります。文豪たちも、川のほとりや土手を歩き、小説のヒントをつかんだりしたのでしょうか……

◎星能さんにとって“結婚”とは

僕自身まだ結婚してないので…… この映画を通して夫婦を演じてみると、傍にいても、いなくても、その人の存在を想える……そういう関係性があるものが夫婦なんじゃないかなと思いました。

◎星能さんの幽霊体験は?

数年前に、僕のお祖父ちゃんが2月14日のバレンタインデーに亡くなったんですけど、その後の2月14日に車に乗っていると突然車が止まったり、実際事故にあったりしたんです。良く言えば、そこで何も(怪我をしたり)起こらなかったんです、お祖父ちゃんが守ってくれたのかなぁと思いましたね! 突然止まった車はそのまま廃車になりました(笑)。

◎ファンの方 これから見る方にメッセージをください

不思議な時間を体験できる映画で、主人公が小説に書いた物語が、そのまま映像として進んで行きます。脚本も書いた渡邉(高章)監督がカメラも一緒にやっているんですけど、渡邉さんは、それぞれの役にすごく寄り添う方なので、演者が見せるふとした表情とかを逃さず捉えて映画にする方なので、そんな所も楽しんで頂けたらと思います。

■『土手と夫婦と幽霊』(8月6日公開)

<イントロ>

輝きを失った世界にはルールがあった。

小説家の「私」は、葬式の帰りに「高橋」に誘われて、土手沿いに住む「女」の元に行く。「私」は目覚めると、帰る場所もわからず、「女」の家に居座ることになる。思い出せない記憶、不味い食事、ぬるい風呂……輝きを失ったこの世界にはルールがあった。

子どもの目線で日常を追ったモキュメンタリー『サヨナラ、いっさい』や『ボクのワンダー』、「保活」という社会問題を通して核家族を見つめた『ElephantSong -ATokyo Couple Story-』、令和元年の記憶である『川を見に来た』や、都会に暮らす人々の「別れ」を正面から見つめた『そんな別れ。』や『別れるということ』で、監督・渡邉高章は、インディーズ映画ならでは自由な視点で、普遍的なテーマを描き続けてきた。本作では、男女の一つの最終形として、「夫婦」の姿にスポットを当てている。夫婦とは? その単純な問いかけは、映画をラブストーリーにも、ホラーにも、サスペンスにもしている。

主演はインディーズ映画に愛されてきた星能豊とカイマミ。そして、これまでも渡邉高章監督作品において重要な役割を果たしてきた舟見和利、小林美萌、狗丸トモヒロ、佐藤勇真、由利尚子、そして、松井美帆が脇を固める。音楽は、映像や舞台のみならず「ドラゴンボール改」などTVアニメにも楽曲提供をしている音楽家の押谷沙樹。

国内では、第10回日本芸術センター主催映像グランプリでグランプリ、湖畔の映画祭2019で主演俳優賞(星能豊)を受賞。その後、アメリカ、ロシア、イギリス、ルーマニア、フィリピンなど海外映画祭を巡業するように上映され、受賞を重ねて、8月6日よりアップリンク吉祥寺ほかにてロードショーが決定した。

【公開情報】

<出演>

星能豊 カイマミ

佐藤勇真 小林美萌

<スタッフ>

監督・脚本・撮影・録音・編集:渡邉高章

製作:ザンパノシアター  配給宣伝:アルミード

2018 / 日本/ モノクロ/ 16・9 / ステレオ/ 59分/ DCP 

(c)2021 zampanotheater

公式サイト:https://www.dotefufu.com/ Twitter: @dotefufu Facebook: @dotefufu

8月6日(金)よりアップリンク吉祥寺ほかにてロードショー

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