【MLB】大谷一問一答 初回二盗は「長く投げるため」 米自己最多5勝目より「感覚が大事」

試合後の会見に臨んだエンゼルスの大谷翔平(画像はスクリーンショット)

メジャー自己最多5勝目「まだまだ上がる要素もある。もっともっと良くなるように」

■エンゼルス 6ー2 ロッキーズ(日本時間27日・アナハイム)

エンゼルスの大谷翔平投手は26日(日本時間27日)、本拠地のロッキーズ戦でメジャー自己最多5勝目を挙げた。「2番・投手」で出場し、7回5奪三振無四球、5安打1失点と好投。最速は99.7マイル(約160.5キロ)、防御率3.04となった。打撃では初回に先制の右前適時打を放ち、これが決勝点に。4打数1安打1打点で打率.277となった。

――メジャー自己最多5勝目。
「数字は最終的に最後までフィニッシュした時に、残っている数字があればいいなと思っているので。それよりは感覚の方が今は大事かなと思っています。前半戦よりもだいぶ感覚も1球1球良くなっていると思うので。まだまだ上がる要素もありますし。もっともっと良くなるように後半頑張りたいと思います」

――ヤンキース戦では崩れたが、好投が続いている。この試合で何か変わったというのはあるか。
「ヤンキース戦はマウンドに合わせる前に終わったなという感じなので。全体的に何かを変えたわけでは。微調整はありますけど、そんなに大きく変えてないです」

――初回は無失点に抑えて攻撃で2点に絡んだ。
「投球と打撃は別で考えるので。初回は初回で投手の入りとして大事にいきたいなと思っていましたし、1打席目はチャンスで回ってきていたので。しっかりといい打撃のアプローチをして。また盗塁もできたので良かったと思います」

――99球目で最速99.7マイルが出た。
「最後の回は三振を狙いにいきました。全体的にはそんなにムキにならずに球数を調整して投げたいなと思っていたので。最後は本塁打を打たれている打者でしたし、しっかりと最後まで三振を狙いにいきました」

――初回ストーリーの強烈なピッチャー返しを取った。その後に話していた。
「『どうやって取ったんだ?』みたいに言われたので」

登板時のヘッスラ帰塁は「抵抗はない」

――ここ3試合の投球がいい。何がいいのか。
「その試合によって相手のアプローチの仕方も変わってくる。今日だったら、2ストライク後に変化球ケアをしてるのかなという雰囲気が出ていたので。そこでムキに真っすぐで三振を取りにいってやろうみたいなところではなくて、スライダーも良かったので、狙われていても、しっかり投げきれば打ち取れるかなと思っていたので。今日は変化球中心の配球が多かったなと思います」

――数試合はスプリットの割合が減っている。
「全体的にスライダーが良かったので。まぁそっちをメーンで使っていたという感じですかね。今日も3巡目ぐらいは多めに使いましたし、相手の狙いによって投げ分けたいなというのはあるのかなと思います」

――投打で結果を残し、MVPに現実味が出てきている。明確に見えてきているか。
「そう言われるのは嬉しいことではあるんですけど、一番はここ4年間は2つで完走していないので。最後まで健康体で自分のパフォーマンスを維持できればいい。その先で、そういうものが取れたら幸せじゃないかなと思います」

――初回に盗塁を決めた。走ることで投手の影響を考えるか。
「考えることはありますけど、自分自身が長く投げるためにも点を入れた方がいいので。そこで1点入る、もう1点入れられるシチュエーションなので。自分がしっかり二塁に進むことの方が自分が投げていく上では重要なことかなと思います」

――走って投球する。むしろ、それが自然の流れか。
「そうですね。特に変に意識することもないですし、そのせいで打たれたとか、そのせいでリズムが崩れたとかは特にないかなと思います」

――初回から投打でエンジン全開で疲れやボールへの影響は。
「最後の回もしっかり球速もでていましたし、体力もそれなりに残っている状態でフィニッシュはしているので。球数で代わることはもちろんありますけど、最後まで自分のペースでできていたのかなと思います」

――走者として頭から帰塁することに抵抗は。
「抵抗はないですね、はい」

開幕から投打でフル回転「基本的にこのままのペースでいけるんじゃないかな」

――スプリットの配分が減っている。序盤から投手として相手に考えさせる意識の変化は。
「シーズン序盤はスプリットを多く投げていたので。真っすぐとスプリットが一番空振りの取る、相手としたら嫌な球種の順位づけかなとは思うので。スライダー、カットに関しては、カーブもそうですけど、3番目、4番目の球種なので。相手からしたらそんなにケアする必要のない球というか、あんまり来ない、特に左打者にとって球なので。増やしていくことによって全体のバランス的にもが良くなる。いつスプリットくるんだろうという頭でいるだけで、スライダーも通りやすくなったりとか。真っすぐで空振りを取る確率が高くなったりとか出てくるので。そういうところで全体のバランスは大事かなと思います」

――一方、打者として打席で考えすぎた時の結果はどうなるか。
「自分と相手の実力差というか。そこを冷静に判断できるかどうかじゃないか思っています。自分がもちろんケアしなくても打てるなと思った球に関しては別にケアする必要はないと思いますし。ただ、自分より圧倒的に上の投手がいたとして、ケアしなきゃいけない球が複数ある場合は割り切っていなきゃいけない時もあるので。自分の状態もそうですし、自分のレベルがどれくらいにあるのかは確認する必要はあるかなと思います」

――ツインズ戦で休養日を与えられて以降、打者として結果が出ている。体の状態は。
「体はそんなに変わらないですかね。もちろん出続ける勤続疲労みたいなものはあると思うんですけど。どちらかというと無自覚に溜まっていく印象なのかなと思うで。実際に結果がどうのこうのっていうのは休みの前の最終打席も感じはすごく良かったので。打ち取られましたけど。そういうイメージを持って次の試合にいけるかどうかが、百何十試合こなす中で大事になるんじゃないかなと思います」

――今後も疲れが出てくる可能性がある。休みを申し出る難しさは。
「基本的にこのままのペースでいけるんじゃないかなと自分は思っているので。チーム状況も苦しいですし。なるべく試合に出てチームの勝ちに貢献したいと思います」

――東京五輪を見ているか。
「オリンピックはほぼ見ていないですね。テレビで映っていれば、見ることはありますけど。あんまり日本の試合もやってはいないので。ちょっとしたニュースとかで誰が勝ったとか、ダメだったとかちょこっと知るっていう感じかなと思います」

――野球は。
「もちろんそうですね。それは(金メダルを)とってくれれば嬉しいかなと思います」

――今年は本塁打が右方向が多い。成長を感じるところか。
「基本的にはセンターにしっかり打てればいいなと思ってはいるので。どちらかというとオフスピードのボールがやっぱり多いかなという印象なので。もちろんトラウト選手も今いないですし、ボールでもいいやくらいのオフスピードのボールが入ってきたのを打っている感じなので。その分、引っ張っている打球が多いかなとは思います」(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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