LGBTに理解を 当事者モデルでファッションショー 8月に横須賀

ファッションショーを企画する「ReCrop」の(左から)高信さん、清水さん、田中さん=横須賀市内

 性的少数者への理解を広めたいと、大学生の団体が、LGBTなどの当事者がモデルを務めるファッションショーを8月に神奈川県横須賀市内で開く。「当事者と非当事者が一緒に表現し、性的少数者への理解と、多様な人が住みやすい街であることもアピールできれば」。ショー開催に向け、クラウドファンディング(CF)や協賛企業の獲得などで奔走している。

 企画しているのは学生団体「ReCrop」(リクロップ)。地方創生とSDGsの切り口で社会課題の解決に取り組んでおり、代表で慶応大2年の清水一紀さん(20)ら大学生6人で運営している。

 大学でも性的少数者やジェンダーレスの学生と話したり、関わったりする機会は少なくない。その中で、当事者の生きにくさを非当事者側から発信することで理解を拡大したいと考えたといい、青山学院大3年の田中直幸さん(20)は「日本はSDGsの目標の一つである『ジェンダー平等』が達成されていない。若者が取り組むことで日本も変わる」と話す。

 会場に横須賀を選んだのは、2019年4月に「パートナーシップ制度」を導入するなど、先進的な取り組みが実践されているから。「横須賀が住みやすい街だという発信にもなる。これを機に、子どもの性的少数者の悩みを解決する基盤も作れたら」(清水さん)という。

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